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丘の上で

何故か寝つきが悪く起きると浅い眠りのせいか初夢に対する深層心理か
ストーリーまでしっかりと残るくらい沢山の映像がこびりついて
夢の重さに頭がぼぉっとする


窓の無い宿の部屋はまだ真っ暗だが
時計を見るともう八時を回っている
そろそろ起きて気持ちの整理をしなくては

年末年始を過ごした山間の街サパを出て
敵の侵略と安定した食料を求めるゲルマン民族の大移動ばりに
ユーラシア大陸の反対側で一気に香港までの大移動を敢行する

ただ僕達の敵は金銭的なモノであって目に見えないプレッシャーなのだから
一体世界の何処に進めばいいのか皆目見当もつかない
ただ避難地がハッキリしていれば進む方角は自ずと決まる
行き先の香港には日本に居た時の
一時は一緒に世界一周を考えた友達が働いているのだ




次の日に予約が入っているのか
宿のチェックアウトは10時

いつもより早めのチェックアウトに
荷物のパッキングに追われ
そそくさと宿を後にする



この街でも見つけた行きつけのカフェ
気に入っていると言うよりは
僕達のお財布がそこしか許さないというだけなのだが
今となっては道端で店員と顔を会せると会釈をするくらいの間柄

コーヒー一杯で数時間居続ける僕達は
多分向こうからしたら招かざる客なのだろう
笑顔は微妙に引き攣っていると見えなくも無い
いや
正確には一人一杯ずつ頼むのでコーヒー三杯分だから
僕達は正当なお客なのだ
こっちが気を引いてはダメだ
と言い訳を自分に言い聞かせて今日もいつもの席に腰をかける


20100102-1.jpg


先ほど書いたコーヒー三杯は一度に頼む訳ではない
一人が一杯頼む
そこで本を読んだり音楽を聞いたりパソコンをしたり
その間に二人は街をぶらつくのだ
だから店には大体独りしかいない
ただ時間が経つと代わる代わるしていくのだ

お店からしたら英語も余り通じない
無愛想な同じような格好をした変な東洋人が三人
交互にやってきては席をがガタガタやっていくのだから
気味が悪くてたまったものでは無いだろう


それでも僕達にはもう出来上がってしまった旅のリズムの一つで
そこを受け入れてくれる器の広いカフェを探すしかない
そんなカフェは世界中にあるだろうか
そうやってまた自分勝手な悩みを考えたりして
最終的にお金というラスボスに行き当たる

お金があったらなぁ

そんな旅人あるまじき想いをついぽろっと口に出してしまって
いやいやお金だけじゃないモノもある筈だ
何て理想主義のような考えを持ち出すも
沢山の現実の世界を通り過ぎている僕は結局最終的に言葉に詰まってしまって
ラスボスと正面きって対峙する事も無く自滅してしまう




気晴らしにカフェを出る
サパの街は元旦の僕の決意を請け負ってくれたのか
今までで一番の晴天とまではいかないが日差しが出ると随分と温かく
羽織っているアウターを脱ぐまでになる

ただ雲が掛かると
それを待っていたかのように冷たい山風が吹いてきて
身体を冷やしアウターを手放せない

まさに北風と太陽の小競り合いに巻き込まれたかのよう




ただ太陽が出ている時は
向こうの山肌に広がる段々畑
それに付き添うようにぽつぽつとある小屋
全部を頂く山の存在感
重なる稜線
今まで見渡せなかった景色が建物の間からちらちらと覗き
カフェの目の前の坂道を
数人のカラフルな民族衣装を纏った無邪気な子供達が
飛び跳ねながら笑いながら村へと戻っていく足取りに誘われて
僕の足も決して重力に負けた訳ではなく坂を下って行く


初めて訪れた街の外れ
坂道はくねくねと曲がり
起伏が激しい


20100102-2.jpg


避暑地としてさらに開発が進んでいるサパ
街外れは開発の真っ最中
男共が重い石斧を振りかざして崖を削り
木を切り磨き
シーズンの夏へ向けて一生懸命汗を流している

ただでさえ狭い山道は工事によってさらに境界を押し込まれていて
村へ向かう観光ミニバスがすれ違う時はクラクションの嵐だ



さらに歩いて行くと
随分と下ってきたのに今度は登りの坂道が現れる
そうやって少し視界の開けた場所に出ると
ずっと向こう側まで一本道が続いているのが目に飛び込んでくる

一体何処までいけば満足するのだろうか
どこで引き返そうか
何ともだらしのない僕の頭に
まだ全然進んでもいないのに想いが頭を過ぎる



20100102-3.jpg



そんな僕に都合のいいように
続く一本道の脇に小さな分かれ道が現れる

小さいなりにちゃんとコンクリートで舗装された歩いてきた道
それとは違って茶色い砂に覆われた荒い道
左右には背丈の低い草木が生い茂り
傾斜のある道の先を目線でなめて行くと丘になっている先まで続いている
そこからの景色は良さそうだ

小一時間そこで黄昏て山々を眺める
何だか気持ちが良さそうな満足げな自分の顔を
想像の映像の中で確認できると
迷い無く足はその道に向いた



登って行くと街の人が
乗ってきただろうバイクの横に立っている
手を後ろに組んで向こうの方を眺めている
視線の先を追うと
さっき想像した雄大な景色そのままが広がっている

たまに現れる太陽の強い日差しが
山の黒さをより強めて存在感を増し
雲が覆うと微妙に漏れてくる光が
麓に漂う水分の漂いを幻想的に浮かび上がらせる

がたがたの道を足元を確かめながら歩き進んで行くと
煉瓦の積み重なりが現れる
見ると数人が幌の下でお茶を飲み煙草を吸いしている

周りを見渡すと石や煉瓦で作られた人工物が転々としている
目を凝らすと草木の間から覗く塊は丘のあちらこちらに顔を出している
沖縄で見かける亀甲墓のような
お花が添えられている所をみるとやはりお墓のようだ

どこでもやっぱり先人に対する敬意から
きっと街一番の景色の所にお墓を設けたのだろう
そして街を見守って欲しいという願いから


ここからの眺めは街一番の景色なんだ


そう思うと何気なく訪れた僕の勘を自画自賛して
気分がまた良くなる

そして腰を下ろす



音は制限されている
たまに聞こえる車のクラクションは随分と遠くに聞こえてくる
その代わりたまに風にのってやってくる線香の匂いが
余っている音による想像力を奪って強い映像を頭に呼び起こす

太陽と雲は相変わらず競い合っている
その度に目の前の景色はくるくると変わっていく

山の稜線を眺めていると
光の加減によってどんどんと山が高くなってくる錯覚に陥る
優しく包み込むような大きさだったものが
急に僕の前に聳え立つ壁のように感じてくる

そうしたら急に心細くなってきた
周りに何も遮る物も無い見晴らしの良いこの場所が
何も無くてただ孤独に耐えているように感じて
周りの景色がぐぅっと迫ってくる恐怖感が芽生えてくる

そんな心を見透かして大きな雲の塊rが山の向こうから広がってくる
広がってくるのが目にはっきりと見える
太陽は完全に隠れ
僕の周りすべてを覆ってくる

自分の小ささを煽ってくる

たまらなくなって横に目をそらすと
遠くに見える雲が
ほのぼの世界を渡っているのが目に入ってくる
気持ちを落ち着かせて目線を正面に戻すと
また黒い雲が進んでくる


僕に迫る壁
その奥から迫ってくる不安




敏感になっていた耳に笑い声が聞こえてきた
ついそこに意識が飛ぶ

親子三人連れがおめかしをして
手に線香と花を持ってやってくる


正月に先祖のお墓へ
過去との繋がりを再確認する場所
今を生きる家族が繋がりを顧みる



今と過去が行き交う場所
自分の周りを見渡す場所
心の動きを投影する場所



家族連れがまだ景色を見続けている人の側を通る
休憩中の男達はまだ景色を眺めながらお茶を飲んでいる
僕もまだ同じ所に座っている

視線を戻すといつの間にか雲の中に出来た隙間から太陽が顔を出そうとしている

日差しはもう先に雲から飛び出して
光の柱を地面まで伸ばしている




20100102-4.jpg


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新しく訪れる


一体僕達は何処へ行くのか
今年常につきまとう選択
日本にいる時よりも強く迫ってくる

選択をするにも沢山の情報を得なくてはいけない


ベトナムの首都ハノイにいる
新年すぐには香港に行く
その間の期間
さて何処に行こうか

移動を嫌ってこのままハノイにいて
ハノイを知って新年を迎えるか
それともすぐ近くにあるベトナムの景勝地ハロン湾に行き
水墨画から飛び出したような景色を眺めて年越しの瞬間を祝うか
それとも山間部にあるフランス植民地時代の避暑地サパへ行き
少数民族に囲まれて静かに部屋の中で時を過ぎるのを待つか



移動をするのはいくつものリスクを伴う

新しい街はどういう生活リズムが待っているのか
それはいくら情報を集めても結局行ってみなくては分からない
そして移動の体力的な問題もある

同じ所に留まれば
今ここハノイの生活リズムはまだ掴めきれていないけれども
もう少し居れば自然と身についてくる



でも



僕達は移動を選択した
静かな街サパを目指して

冬に避暑地に向かうのも変な話だが
最近移動し続けていた僕達は
きっとゆっくりとした時間を欲していたんだろう

そして移動とは
新しい中へ飛び込む事とは
僕達がこの一年で常にしてきた事で
まさにその節目を迎えるにあたって
移動を理由に避けるのは本末転倒な気がした



一体どういう街が待っているのだろう
どういう時間の過ぎ方が待っているのだろう


いつも緊張する
胸のどきどき


今回は年を越える
その事がさらに頭を熱くする



何が待っているのだろうか

新しい街に訪れる
新しい年が訪れる



違う街

ベトナムに初めて入ってから二週間ほどたって
首都のハノイにやってきた

歴史のある街らしい
千年この周辺の中心をなしていたという
一体どういう街なのだろうか


シンカフェの快適なバスの旅を経て
朝やってきた


空からは姿は確認できないが
冷たい感触で雨が降ってるのが分かる
朝の空気の冷たさはフエよりもさらに厳しくなったようだ

北上してきている事を実感する



宿を決めてさっそく街を歩きに三人で外に出る
勿論コーヒーを求めて

朝の7時前だというのに街には既に人が溢れ
道路にはバイクが溢れている
印象としてはホーチミンシティよりも道が狭く
モノがぎゅうぎゅうに詰め込まれている感じだ

歴史のある街だからこそ
小さな街がそのまま大きくなっていって
中身がごちゃごちゃになりながら成長してきた感じなのだろう

街中には歴史を証明する様に
大きな木が建物や道路に突き出している
伸びる蔦は歴史の長さを忘れさせない様に
歩道を歩く人の頭に触るくらい垂れ下がっている



街角には今までのベトナムの光景と同じように
屋台が椅子を並べて男達がコップを口に運んでいる
寒さを証明するように
東南アジアでは全く見なかったダウンを着て
襟を立てて小さくなっている
コップからは湯気が出ていて熱を頑張って取り込もうとしている

ただそのコップの中には黒ではなく薄茶色の液体だ

通り過ぎる店
目に入るコップ
全部が全部お茶だ

中国が近づいてきている証拠なんだろうか


コーヒーは殆ど見かけない
何とか見つけても10,000ドン
ついこの間までの物価から一気に倍になっている

さすがに手が出ない

朝食にと思って同じく探しているフランスパンも
同じく倍くらいする
観光客値段なのか本当に物価が高いのか首都のプライドなのか
みんな一様にうな垂れる


何とか探し当てた5,000でフランスパンに卵がつくのを食べる
他に何か探し当てる気もしないのでもう一つ食べる
コーヒーもそこで出しているらしい
聞いたら5,000ドンなのでもう頼んでしまう
そうしたらインスタントの箱が出てきてコップにお湯を入れる

悲しいかなこうなっては温かいカフェインだけでも
美味しく感じてしまう
勿論物足りないのだが



ハノイの街は歩けど歩けど同じような景色が続いている
道は細く緩やかに右に左に曲がる
両側には細長いビルが建ち並び
向こう側にどんな景色が広がっているか想像がつかない

曲がりくねった道の先の道も
建物の裏側の景色も

歩き続けていると何処を歩いているのか不安になり
横道にそれてランドマークを見つけようとするが
曲がった道はまた同じような視界の閉ざされた道が続いている

不安は解消されるどころかさらに勢いを増す
すでに霊力をもったような木々が
それに追い討ちをかけるように地面に暗い影を落としてくる

街とずっと付き合ってきているベトナムの人はそれをものともせずに
力強くバイクのクラクションを鳴らしながら
ぱんぱんの渋滞道路に自らの道を作り出して走り去って行く

畏怖の念で眺めていた木々にさえ
鞄売りはリュックをくくりつけている


20091229-1.jpg


今までのベトナムの街とはやはり少し違う
そしてまだどう付き合っていいのか分からない

こういう時はやっぱり現地の人に聞くのが一番なんだろう
付き合い方を知っているのだから




当たり前か




20091229-2.jpg


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Profile
    ふらふら何処かへ酒飲んで本読んで人と話してぼーっとして海に入って空飛んでバスに乗ってまたふらふら何処かへ、、何処へ?うーん。。とりあえずの試行錯誤継続鍛錬。

    2009年5月、日本を後にし、ゆっくりだけどそのうち加速予定。

    未熟ながらもなんとか自分の言葉で世界を書き起こしたい。ただいまその道中。


    name : LAN
    now : Quito ( Ecuador )
    latest update : 20120816
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