20120128
飛行機を乗り継いで飛び込んだウユニ塩湖
僕達は大満足でそこを後にします
いつもならこんな大イベントの後
簡単に燃え尽き症候群になってしまう僕ですが
今回は踏ん張って大移動
何と17時間と26時間のバスを乗り継ぐという
愚行を押し切ります
今回は愛二という症候群仲間がいるにも関わらず
一体僕達はどうしたというのでしょうか
マイアミから高山病にかかりながらも
這いつくばってウユニ塩湖へ向かった僕達以上に
とんでもガッツで日本から飛び込んできたナホちゃんとミエちゃん
やはり日本は地球の裏側
日程的にかなり厳しい状況で
ウユニでゆっくり二泊した僕達より先に一泊でラパスにとんぼ返り
そこからほぼ寝ずに日本へのフライトというカツカツ振り
気遣うべきは僕の筈なのですが
一日塩湖の上で飛び跳ねてすっかりバテバテ
なのにお二人は元気そのもの
間違い無く残ってのんびりしたい筈なのに
最後までみんなを笑わせてくれるサービスを見せて
帰りのジープに乗って行かれます
その後、僕達が残りの一日をバテながらも満喫して
やっとこさラパスに帰りますと
なんと宿の主人フランシスコに
ジュンコへの置き手紙を託していらっしゃるではありませんか
そして使いきらなかった日本のホッカイロや化粧品
食べきらなかった数々の日本のお菓子を
みんなへプレゼントしていっているという粋な計らい

ムムム、、
さらには、ウユニ塩湖最終日にもあった出来事
7人乗りのジープツアー
前日にナホちゃんとミエちゃんが帰り
空いた二席に(運悪く?)乗り合わせた松本夫妻
旦那様、若かりし頃から第一線で仕事をバリバリこなして
ようやく十年目、少しの合間を利用して念願の新婚旅行
と言いつつも仕事道具は肩身離さず持ち歩き
旅行先でもバリバリこなしているという
ハッキリ申し上げれば
その旦那様の仕事の業種が
僕が進んで行きたい方向でもあったりしまして
ついついミーハー心が尻尾をフリフリしたくなってしまうのですが
度胸の無い、そして技術を持た無い、経験も持た無い
無い無い尽くしの僕にはついに何も出来ず
「あー、もうちょっと時間があってじっくり話せたらなぁ」
なんて別れた後に言う始末で
どうしようもないのですが

それはそうと肝心なのは
このウユニ最終日ツアーが終わり
無事に旅行代理店のあるウユニタウンに戻ります
お互いのラパス行きのバスまでの時間
一緒に食事を摂りましょうとなった折りの話です
理由はわかりませんが、ここウユニタウンには名物がありまして
なんとピザが美味しいという評判
その実、確かに街を歩けば沢山のピザと書かれた看板にぶつかります
しかも丁寧にイタリアンと謳っているこれは如何に
昔、沢山の移民がイタリアからこの地にやって来たのでありましょうか
さて、街で一番有名というピザ屋さんへ向かいます
ビックリ豪勢な門構えを恐る恐るノックしてみると
綺麗な白髭をたくわえた
如何にも格式の高い所にいらっしゃるオジサンが
これまたやっぱり綺麗な英語で話されます
『恐れ入りますが、予約はございますでしょうか』
予約とはまた洒落ている
と感心している場合では無く
ここはオジサンのオーラそのままに
やはり格式の高い所らしく丁寧に断られます
そして丁寧に別のお店を紹介して頂きました
来た道をとんぼ返り
街一番の通りにありました紹介されたお店
どうやらパブにもなっているようで
カウンターにはいくつもお酒が並び
壁には何だかの画が飾ってあってここも洒落ております
いつもなら当然僕は窓の外から眺めるどころか
視界にも入れないように注意するだろうお店ですが
今日は一大イベントも終わり
みんなで行くという事で気持ちもにわかに大きくなっていたのでしょう
すっと入ります
折角本格イタリアンのピザ屋さんというので
大きな窯で焼くのを期待していたのですが
カウンターの横にある小さなステンレス製のピザ焼き器で
やっております
少し心配になりそうになるのを払拭
みんなで話に華を咲かせましょう
松本旦那様は僕のイメージ通りの
仕事を第一線でやられてらっしゃる方で
自分に厳しい所を持ちながら
外には兎に角ユーモアを振る舞い
場のバランスを考えてらっしゃいます
アフリカに今度行く旨を伝えると
是非これをどうぞ、と
自身のカバの被り物を下さりました
御夫人はこれまた良きパートナーを
長年やってこられたのだという雰囲気を醸し出し
全く無駄なところを見せず、いつも笑顔で接して頂けます
松本旦那様が提案されたこんなポーズも
みんなで楽しく

素晴らしい方達ですが
本当にビックリしてしまったのはこの後でした
沢山あった種類の中から4種類を選んでピザを頼みました
一つ目が出てきた時点でみんなから感嘆の息が漏れます
想像していたよりも大きくそしていい匂い
果たして格別他と比べて美味しいか
いつもピザを食べない僕としては比較は出来ないのですが
楽しく美味しく食べれたのは確か
評判も納得
量は本当に沢山で7人がかりでなかなか減りません
ここは松本旦那様と大食いの僕とでお皿をキレイにします

ふぅ、とみんなお腹を抱えて最後にコーラを流し込みます
いつもならこんな贅沢している上にコーラなど頼まないのですが
まあここまで来てしまったのだから、という完全に勢いでした
さてこれから僕の一番苦手な支払いのお時間
食べてしまっているのだから払うのは当然
いやだからこそ苦手
この旅において苦しい時間
でもそんな事、男として出してはいけない
とは分かってはいるものの現実は辛いものです
お腹は満腹、心はソワソワ
キレイに平らげたお皿を下げに来る店員を
ちらっと見たりなんかして
と、その時
「さあ、行こうか」
と松本旦那様が立ち上がります
「もう会計は払ったから」
みんなの頭の上に出た『?』が
一瞬にして『!』に代わります
「いやいやいやいやいやいやいやいやいやいや、、、!」
「さ、出よう」
なんという、、
なんという、、!!!
今日出会ったばかりのしがない旅人に
しかも僕はと言えば旅行代理店の人の注意も聞かず
すっかり日焼け(というかヤケド)をして
顔がただれてしまっているという
このどうしようも無い輩に何故こんな事が!!
全く信じられない、動揺
全然気がつかなかったこのさりげなさ
有難うございます、しか言えません

と、いう訳で連日、
『大人』というモノを見せつけられてしまった次第で
こんな、いまだにフラフラして
愚痴ばっかり言っていながら
言い訳して楽しようとしている事を久し振りに恥じ
僕は強行して大移動を敢行しようとしたのであります
しかし、
やはり身丈以上の事をすべきでは無かったのです
こんな生半可な人間には
しっかり落とし穴が待っているのでした
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