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長かった自己嫌悪を長い読書後の長い文章で

目が覚めてすぐに枕元に置いてあった本に手を伸ばす
昨日尚吾に手渡された一冊の本
最初の一行を読み出す

昨日の夜は何故だか全く眠りにつけず朝方に寝たのに
いつもなら昼まで寝てしまいそうな所を朝に起きた
もしかしたらそのまま文字を眺めていくついでに
再び夢の中にでも落ちてしまおうと思ったのかもしれない



でもそんな事は無かった


ホーチミンに一昨日の夜にやってきた
昨日無事に尚吾と落ち合って宿をとりなおし
土産話をしながら過ごした

そして街と向き合う時間が出来た今日
街を歩き回るという事は無かった

お腹が空いた時だけ外にカロリーを摂取しに
それ以外はトイレにも殆どいかず
ベットの上で夢中になって文字を追い続けた






エグザイルス

ロバートハリスの自伝的人生論


20091210-1.jpg


特に文学少年でも弾けたアウトサイダーでもなかった
ただ本を読むのがそれなりに好きでやんちゃに何かしちゃえばっていうのが
パワフルで輝いているように見えて
そういった世界観だけあやふやに憧れて好奇心をそそられてフラフラしていた自分
だから知っていたけれども結局読んだ事が無かった
当然サルトルだってカミュだって読みたいと思って読んでいない口だ
本当にただ好奇心に揺さぶられて結局身体はそこまでいかない

彼という人もおぼろげなイメージしか無くほぼ知らないに等しい
ただバイトの時にラジオから流れてくる彼の声に耳を傾けていた記憶しかない


本に綴られた彼の人生
今の自分の歳よりも随分と下でありながらいまだに自分でも経験できていないような
強烈な出来事を通り過ぎている

高校を卒業して世界を放浪した旅
日本に戻って感じた自己嫌悪に
自分を捜し求めた復活への旅
辿り着いたオーストラリアでの夢の実現

その後の人生は過去に通過した出来事にしっかりと立脚していて後々まで結び付いている
花火のように激しくそこらじゅうで沢山の爆発をしながら
なのに文章からはすべてが消化されつくした安心感がある



そんな安心感から純粋に彼のしてきた事に興奮していく


僕が及ぶ訳も無い知識量で沢山の人と議論を戦わせ
そうやっていつの間にか内面の自己嫌悪の闇に誘い込まれ
オーストラリアでプライマルセラピーによって自分を取り戻すくだり

カーテンの外にいるだろう太陽は今日の仕事を終えて
もう影の向こう側へ向かおうとしていた時

その章を読み始めた辺りから
初めから続いていたふつふつと温度を上げてきていた
心の奥底にある感情が熱を保ちながら動き出した兆候があった

そして章の締めくくり
彼が自分を取り戻して周りとの関係性を発見したその時に
まさに鳥肌のようにマグマは全身を駆け巡って
今にも毛穴中から飛び出してきそうだった







世界を旅すると豪語して幼稚ながら兎に角日本を出た半年前
旅とは言えない様なオーストラリアでの生活
その魔法にかかったような時間から解き放たれ
旅の出発に相応しい東南アジアの喧騒に入って
慌しく心も身体もあちこちを飛び跳ねていた

それも段々と落ち着き
ゆっくりと旅のリズムが出来上がってきて
身体がある程度意志を必要とせずに動くようになってきた

最近余裕の出来た意志で頭の中を整理し始めてきた時期だった


世界一周は一体何の為の行動なのかという事





日本で得た沢山の関係性から遠ざかって見ている状態が今ある
視線の先と自分の間に自然と自分の殻が見えてくる
殻の存在は近すぎてなかなか見えづらい守られている生身の自分の証明でもあって


出発前は兎に角熱にふれて
周りには気の知れた友がいて伝える事に必死になっていた

いつも外ばかり見ていた気がする

そんな時に生身の自分に気が付く事はそうそう無い
日本で友と語り合い笑い合い酒を飲んで時間を通って行く
伝える対象のある世界では簡単に外にピントが合って
自分の殻にピントが当たる事は無い

自分が何かひどくヘマをした時悲しい時自己嫌悪に陥る時
その時にだけ不思議と自分にピントが合う
そういう時はどうしても内面に原因を求めているから
そしてネガティブな感情を通して自分を見る
その時に映る生身の自分は兎に角惨めで


昔からそんな自分の嫌な部分を何度も見た
でも自分には殻があって上手くすれば人から見えないんじゃないかって
誤魔化せるんじゃないかって試そうとした

今まで築き上げてきた友達親友親教師恋人
すべての関係性が瓦解する事にひどく臆病で
事なかれ主義で日々が過ぎていってくれれば何てやっていた

別に手先が器用な訳ではないが
結局本当に時間が流れていって何とかなってしまって


それからまた新しい人に出会って
新しい事を教えてもらって楽しく時間を共有して
今までの仲間ともまた違った出来事を共有して
自分にどんどんと時間の大きさだけが積み重なって行く

沢山の人に出会った後は
こんな人に成りたい
この人のように成りたい
そんな理想の自分像が出来上がっていくけれども
でも理想はまさに理想であって
あるポイントが強調されればされるほど
自分のコンプレックスが強い事を意味していた

僕の理想は正直に感情的に生きる事だった
だからつまりそれが出来ていなかったんだ
そしてそれをどんどんと強く欲するようになっていたんだと思う


外に対しては正直を
内に対しては感情を


いつも日本にいる時に喋っていた
相手と通じ合える喜び
相手に心を開いてもらいたいならまずは自分が心を開く事
そうすれば何も偽る必要も無い
楽しい時は一緒になって肩を叩き合えるし
悲しい時は相手の痛みも素直に感じる事が出来る

勿論それを実践する為に随分と自分を変えようと努力していたし少しずつは変わっていたと思う
でも最終的な所
自己嫌悪に陥るようなヘマを繰り返す時
今までの経験を使って上手く誤魔化そうとする
そうやってまた一つ小手先の経験を得てしまって

そんな癖は自分の根本に繋がっているから
何か特別な時に起きるわけじゃない
ひょんな時に顔を出す

自分の中でその行動自体に対する嫌悪感も生まれて徐々に大きくなる
随分と長く放置してしまってどうしようもなく途方に暮れていた



関係性から少し離れた場所にいる今
まさに治療の時なのではないか
今こそ一歩を踏み出せるチャンスじゃないか

おぼろげな想いが固まり出す



そんな時期だった
ちょうどそんな時にこの本を手に取った





世界一周を掲げて日本を出てから
長いメールをたまに送りあう人がいる
日本でビールジョッキを片手に僕のわがままに朝までよく付き合ってくれた友

初めは簡単なメールだった
それが案の定旅に出てすぐにあぶりだされた自分の弱みに友はすぐに気が付いて
そこを鋭く切り込むメールが届いた

いつもの居酒屋の卓であれば反論をしていただろう
でも今彼はここにはいない
携帯も無いネットも常に出来る訳ではない
自然にじっくりと考える
内面へと飛んで行く

気が付くとメールには「自分」という文字がよく躍るようになった
このブログにもよく現れるようになった

何度かメールの遣り取りの中で指摘される
その友だけではない数人からも
勿論自分も気が付いている

でも仕方の無い事だ
自分に向き合っている所なのだから
関係性から少し独立している今だからこそ
理想の自分へ向かうある程度自由な方向転換が出来るのだから
少なくとも日本にいる時よりは自由な


そんなようなメールを彼に送った
今までのメールと比べると随分と落ち着いたように自分では思える
文面や伝わる具合は返事が無いと結局分からないのだが
読み返してみると関係性から独立して
裏返せば生身の自分へ近づいている不思議な実感が少しだけ沸く






メールを送った本当に直後だった
ロバートハリスの自分を取り戻した時の章を読んだのは



この偶然は一体何なんだろうか
猫が水を飛ばすような身体の震えが駆け巡った
マグマが大きくうねっている

彼の陥った自己嫌悪の深さは僕とは比較にならないほどで
その時の感動といったらとてつも無いものだろう


しかも僕の場合はまだ完結していない

全く途上にあるというかこの世界一周の旅と同じように
まだスタートラインに立った所だ
比較する訳じゃない
ただこのスタートラインにこの本が自分の目の前にやってきた事が
なんてついてるんだろうって
そう思った






本はだからやめられない


旅中に他にも一回自分の考えが纏まりだして進もうとした時に
同じベクトルを向きかつ強烈な本が目の前に現れた

その時は岡本太郎だった

再読だったけれども
初めて読むように新鮮なパワーが雪崩れ込んできた



本は全く新しい知識を自分に与えてくれるだけじゃない
今の自分の心理を映している

岡本太郎の本もロバートハリスの本も
力を込めて気合を入れて動き出そうとしている自分の心が
うまくその文章を同じように読ませたのかもしれない

だから違う心理になれば違う捉え方をするんだろうし
違う本を読んでも強い意志があれば同じ捉え方をするんだろうし

でもそこには書かれた文章にパワーが無くては意味が無い
書いた人に輝きが無くては意味が無い
間違いなく二冊はギラギラだった






外はもう暗い
一日中本を読んでいた

最後の一行を読み終えた時
読書しかしていないけれどもヒドく長い一日に感じられ
そして期待感で一杯だった
このまま進んでも大丈夫だと背中を押してくれた実感があった




少しくすんだ白い四角い部屋
その中で閉じこもっていた一日

明日は扉を開こう



20091210-2.jpg



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    ふらふら何処かへ酒飲んで本読んで人と話してぼーっとして海に入って空飛んでバスに乗ってまたふらふら何処かへ、、何処へ?うーん。。とりあえずの試行錯誤継続鍛錬。

    2009年5月、日本を後にし、ゆっくりだけどそのうち加速予定。

    未熟ながらもなんとか自分の言葉で世界を書き起こしたい。ただいまその道中。


    name : LAN
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