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シンカフェの安心感


それぞれが育った環境の違い
考え方のバックボーンも違う
街のスタイルも違う
だから衝突する時があるのは当然である





バイクタクシーの交渉自体は意外にも短い時間で済んでしまった

珍しく熱いベトナム中部
汗を流しながら運転手に囲まれ
彼らの言葉を軽く聞きながら大通りを眺めていると
市バスと思われる物が右から左へと流れて行く

という事はバスが通っているという事だ
これだけの大通りならまあ当然だろう
東南アジアのバスはバス停を気にせずに手を挙げれば停まってくれるので
どこがバス停なのかはそこまで重要ではない

初めてそのシステムにメリットを感じた


バイクタクシーの運転手に聞くと
今バスが通り過ぎていった方向はサイゴン
つまりホーチミンシティに向かう方だという

そんな長距離の話を聞いているのではないのだが
まあ逆方向という事だけは分かった

逆の方を指差してバスはあるかと聞くと
そうこっちはフエだ
と頷くがバスがあるかどうかの質問には答えてくれない
そしてすぐにバイクで行こうと行ってくる

これはせめて一回値段交渉をしないと埒があかないと思い
とりあえず値段を聞いてみる

そうしたら少し考えるふうに空を見上げる
今まで散々こっちを煽ってきておいて考えるふうなんて
なんてわざとらしいやつなんだろう

開いた口から飛び出した金額はとんでもない金額で
こちらの口を開けさせる
6ドル
つまり大体120,000ドンだ
ラオスのお金にすれば48,000キップ
アンダーグラウンドバスが9,000キップだというのに
その半額以上をここで払う訳にはいかない

鼻で笑ってすぐに背を向ける
演技でもなく本当に話にならない

そうしたらいくらがいいんだといつもみたいに言ってくる

最初が6ドルなんてどう値段を下げたって高が知れている
無視をしているともう一人が10,000ドンと言う


10,000?


完全に無視をきめこもうと思っていた心が少し揺らぐ
一気に見える額になってきた

そしてまだいくらがいいんだと尋ねてくる運転手
どうやらまだ下がりそうだ
他の運転手達もまだここにいて事の成り行きを注視している所をみると
とんでもない額では無さそうだ

フエの街中までどれくらいかかるか時計を指すと
三十分という

その距離を考えるとまずまずの値段
交渉の余地がありそうだ


今度は運転手と正面を向き合って話す
一番先に話しかけてきたエンジ色のセーターを着た男に決める
何となく目を見て決めた

僕の頭の中には5,000という数字が浮かんでくる
相手の目を少し見続けていけるかどうか思案する
向こうは目を離さずにいくらがいいのかと聞いてくる

5,000という数字が練りこまれてくるのを待つ
そして何がしかの時間が流れて
思い切った感じで掌を広げてまず相手の目に入れる

まず5,000という言葉を発してはダメだ
そうしたら単純な交渉術として拒否を引き出されてしまう
何も言わずに視覚だけで情報を与えて向こうの出方を見る

そこで考えるような仕草を見せたらそれは5という数字に拒否反応が無いという事だ
今10,000まで来ているのだから指が五本立っているのは5,000を意味する
5,000というのがエンジ色の彼の深層心理の中で本当にいけるかいけないかを
これでまず知る事が出来る

これを知れればこの後の交渉は楽だ


エンジ色は考える時間を取った
という事は5,000は頑張ればいけない数字では無いという可能性を示している

その後5,000ドンという言葉を発する
そうしたらやっと拒否の態度を示してきた
いやいやいやみたいな
ただその顔には笑いも見える

これはいけるだろう

向こうは8,000を示してきた
10,000が崩れてきた
もうあとは雪崩のよう
7,000になって6,000になって

最後はもう抱きついてプリーズを連呼していたら
結局5,000になった
何度も確認する

そしたら5,000で頷く


他の二人と共に三人がバイクのエンジンをかける
尚吾の運転手が少しごねているらしい
エンジ色に話しかけている
いいからいいからと諭して自分は僕にメットを渡して走り出す

僕のメインのリュックはエンジ色とハンドルの間に入っている
僕は小さなリュックだけを持って
ベトナム街郊外の田園風景の中
風を切って進む




純粋に気持ちが良い




三十分のクルージングの後
街中の一つの路地に入り込んでいく
そしてホテルの敷地の中に入ってきた

シンカフェのオフィスの前に下ろして欲しかったが
バイクタクシーの運転手はホテルに観光客を連れて行き
ホテルからお金を貰ったりして生計を立てているので
ここまでは予想の範囲内だ
実際に5,000という所まで下がったのは
ホテルからのお金を目当てにいているのは目に見えている
事実前回フエに来た時は
シンカフェのオフィスからゲストハウスまで一分の距離だったが
バイクタクシーがタダで乗せてくれ
その場でホテルの人から10,000ドンを受け取っているのを見ている

ただ僕達は泊まらない
今日フエを経つというだけだ
街中にこれればそれで問題は無い
実際に街中までは来た


バイクから降りるとホテルの中からおばちゃんが出てきた
早速部屋の交渉をしてくる
今日は泊まらない旨を伝える
そうしたらおばちゃんが何て人たちを連れてきたのよ
というように運転手達に向かって何言か言う

じゃあこれで失礼します
というように僕達は財布を取り出して
中から5,000を出そうとする

そしたらバイクタクシーの運転手がじゃあという感じで
違った値段を示してきた
その値段は40,000ドン
一気に八倍だ

そういうのはまあ当然だ
ホテルからこのままじゃあお金ももらえないのだから
だがこのままはいはいと渡す訳にはいかない
当然だ

なんでそうなるんだ
5,000って言ったじゃないか!!

そう叫ぶ

ただ向こうは首を振る
このまま押し問答してもしょうがないので
お金を財布から取り出そうとする
ただ5,000札がなかったので愛二に借りる
ここでそれ以上のお札を出したら面倒くさい事になる


そのお札を見たバイタク運転手達の感情は
一気にヒートアップする

バイクのシートを開け
タンクキャップを開け
叩きまくる

そんなもんガソリン代にもなりゃしないだろう


そうなのかもしれないし
そうじゃないかもしれない

でもそれは今関係無い
ちゃんと何度も5,000と確認したのだ
だから乗ってきた


エンジ色を捕まえて言ったよなって
顔を近づけて言う
でも彼は首を振る
俺は40,000と言った

そんな訳は無い
俺は掌を広げて見せたじゃないか

そういうと今度は50,000だと言ってきた


値段上がってるじゃないか
しかもその50,000という言い方を誤魔化している
到底その英語は50,000に聞き取れない

最初エンジ色はファイブと言った
ベトナムの人は値段を言う時に千を省略するのだ
じゃあ5,000じゃないかって言うと
いや違うファイティンだ
なんて言う

ファイティンってなんだよ
向こうが苦しいのはみえみえだ


宿のおばちゃんが呆然とその遣り取りを見ている
騒がしさにスーツを着た細身の男も出てくる

ベトナムの人でも20,000は払うよ
だって街の外れから来たんでしょ
それは遠いよ

と割って入ってくる

勘弁してください
それは今の状況では関係無い

それに僕達はベトナム人では無い
もしそういうなら僕達は5,000ドンでバイタクと契約した日本人だ


この場にいると話が進まない
強引に場を流れさすしかない

リュックをしょって5,000を無理矢理渡して
立ち去ろうとする
勿論向こうはお札を受け取らない道を空けようとはしない
特に尚吾と愛二の運転手は身体をぶつけてきて
二人を前に進ませないようにしている

逆にエンジ色はすんなり僕を行かせてくれる
これは間違い無く心に引っ掛かりがある証拠だろう



とりあえず値段の遣り取りから
前へ進むか妨害するかの遣り取りになって
場が少し進みだす
ホテルの前の路地まで出ると
周りも騒ぎを聞きつけて道に出てくる



もうその時にはみんな叫び声だ
ただ遣り取りは繰り返しになっている



ホテルのスーツがまた話しかけてくる
払わなかったらあなたは逮捕されます
なんて言ってくる
馬鹿言うな
どちらにしたって向こうも何も証拠を持っていない
ただ実際に来られると面倒になるのは間違い無い

スーツの男は知的なイメージを装っているが
場を動かすほどの力を持っているように見えない
彼を利用した所で解決しないだろう

路地まで来てもエンジ色は僕を捕まえなかった
僕は何の障害も無く路地を歩き続けられたのだが
尚吾と愛二が二人に捕まっている

特に尚吾が荷物を引っ張られたりと
かなり強引にやられているみたいだ
喧嘩をふっかけてきてもいるみたいだ

エンジ色はその遣り取りを遠巻きに見ている
動かすならこの男があの二人をどうかするしかないな

そう思ってエンジ色に向かって
責任を問うような言葉を浴びせる
そう間違い無く彼が5,000という数字を了承したのだ

何だか可愛そうな感じもしてしまうが
こっちも引く訳にはいかないのだ



そうしたら意を決したのかエンジ色が
顔を強張らせて愛二の手に握られていた5,000ドン札を掴み取り
愛二の背負っているリュックに詰め込んで
大声で何事かを叫んで背中を強く押した

もう行け!
もういらないから行ってしまえ!

と多分そういったんだと思う
今行くしかないと思い
このタイミングに乗ってすぐに踵を返して路地を進む




尚吾も解放される
三人で歩き出す


一度諦めきれない尚吾と愛二のバイタクの運転手が
バイクに乗って追いかけてきた

勿論払わずに行ったが




とんだ日だ


バスといいバイクタクシーといい
移動の日はまさに激動だ




結局バイクタクシーはタダになってしまったし
バスも安く来れたけれども

まぁ今回は運が良かっただけで
安いだけではなくやはり安全にゆっくりと行ける
バランスを考えないとダメだな

そう思うとやはりシンカフェの安心感はすごい
早くシンカフェに行ってバスの予約がしたくてしょうがなくなってしまった



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    ふらふら何処かへ酒飲んで本読んで人と話してぼーっとして海に入って空飛んでバスに乗ってまたふらふら何処かへ、、何処へ?うーん。。とりあえずの試行錯誤継続鍛錬。

    2009年5月、日本を後にし、ゆっくりだけどそのうち加速予定。

    未熟ながらもなんとか自分の言葉で世界を書き起こしたい。ただいまその道中。


    name : LAN
    now : Quito ( Ecuador )
    latest update : 20120816
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