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家系図



家系図というのがとても欲しいと思っていた



僕の家の繋がりはなかなか複雑だ
多分それぞれの家にはそれぞれの事情があるのだから
うちが特段複雑だとは思わないが
僕にとっては特別わかりにくい事情がいくつかある




僕はいつも台湾に帰ると
なかなか帰らないものだから
沢山の親戚の家に連れ回される

こういう書き方をしたのは単純に僕の意思ではないから
だって何処に誰が住んでいるかわからないのだから
自慢ではないが台湾の地図なんか一度も開いて見た事が無い

というかどういう親戚がいるのか全く把握していないのだから
そしてびっくりするくらい沢山いるのだ


僕の家族は女社会

トップはうちのおばあちゃん
父方のおばあちゃんなのだが
何故かここを中心に親戚一同が会する

集まると女性が兎に角多い
それはおばあちゃんの兄弟が五人家族で
上から4人すべて女性だからだ

そしてお互いの家を行き来する
僕は大体全部の家に行く事になる
そうするとそれぞれの家族には
沢山の子供に孫にそして曾孫までいる


そう
うちの家族は中心がおばあちゃん達なので
必然的に人数が多くなってしまう

把握出来ない一つの理由はここにある



おばあちゃんの世代にまで目を向ければ
それは大変な数にはなったりする
理由は勿論これだけではない



僕の父の世代に目を向ける
父は三人兄弟
他の二人はやはり女性

僕の父の家族はつまり僕を含めた一家族は
僕が日本語しか出来ないのでお分かりの通り
日本に定住している

父の妹の一家族はアメリカに定住している
もう一人の家族は台湾に定住している

それぞれの家族には子供がいる
僕にとってはいとこだ
いとこ同士はそれぞれの国で生まれている


これは何故かおばあちゃん達の家族ではよく見られる


僕が何処かに旅行に行こうとしたり
ニュースである何処かの地名が出てきたりすると
あそこのおじさんはカナダに住んでいるから連絡しておきなさいだとか
今あの子はロシアで仕事しているから美味しいウォッカが手に入るだとか
今度そこの孫がアメリカに留学に行くからお前も一緒に行きなさいだとか
かなりの確立で何かしらの話が出てくる
何だか先回りされているような気分になってくる

数が多いだけに気持ちが悪いくらいに色んな所に潜んでいる

そして次に話が出てくる時には
全く違う所にいたりする

「おばあちゃんの三番目の妹の一番下の子供が今度中国から帰ってきたんだよ
前に会ったじゃないか」

と父に言われても
僕は一回もしっかりとした返事を返した試しが無い
顔は勿論なかなか出て来ない
ハッキリしない顔をしていると父が怒ったように

「ほら前にアメリカのカリフォルニアに住んでたって説明したじゃないか」

と言われる
聞いた事が有るような無いような
でもカリフォルニアには僕のいとこも住んでいるし
他にもおじちゃんが住んでいたし

ぐちゃぐちゃな頭のままあやふやに納得したような返事をする
僕は日本に住んでいるのだから簡単にその人に会える訳でもないので
また過去に埋もれて次に話が出てきた時には再び同じ事の繰り返し



だから

それはそれは把握できない





そんな僕の家族

そうだからやっぱり集まるのが大好きだ
たまにしか集まれないのだから
会った時には本当によく喋る

みんなで囲む食卓はいつも楽しそうだ



ただ



ただ
僕はとても苦しくなる



この理由がやっぱり僕には付きまとってくる
どの側面から見てみてもここに行き当たる

楽しそうに食卓を囲む
みんなが喋るのは当然台湾語だ
北京語の時もあるが僕に取ってはどっちも変わらない

その時の孤立感は本当に辛い
みなは家族なので僕を完全にほっとく訳ではない
たまに話しかけてくれる
でも僕は余り喋れない
そのうちみんなは理解する
そして同じような質問が繰り返されるようになる

聞き取りやすい単語で
わかりきった返答がくるものを

「北京語は喋れる?」
「台湾語は?」

僕はいつも同じような返答だ

「聞き取りは何とかできるけれども喋りは、、、」

と北京語で返答する
調子が良い時は台湾語で返答する

そして僕が台湾語を喋った事を持ち上げて
一沸きありそして最後に
勉強しなきゃダメだよ
で終わる


毎回繰り返される
いくらなんでもそれ以外に喋れる事もあるのだが
小さい時から続いてくると
どうしても僕はそのキャラクターで設定されてしまう

食卓を囲む沢山の目は
僕をそのキャラクターに押し込んでくるみたいな
脅迫的な力を内に秘めているように感じてしまう

孤立感は卑屈な心を生んでくる

じゃあ喋らないでおこうか
そうやってどんどんと喋らなくなってくる
言語的には最悪の状態

耳だけは働いているから
聞き取りだけは確かに出来ているのがわかる
でも
全く喋れないくせに
さらに喋ろうとしないから言語は上達しない



そうなると僕の周りはすごく真っ暗だ



日本語の通じる僕の家族
両親におばあちゃんくらいまでにしか光が当たらない

その先は全く光が届かない

辛うじてよく顔を合わせるいとこくらい
でもいとこも言葉が通じないのだから
もうそこでも光が陰っている




僕の周りにいる沢山の親戚は
存在するのに見えないのだ




家に遊びに行って実際に会ってみても
全然コミュニケーションとれないものだから記憶にこびり付かないし
どうしてもその場を当たり障りなく切り抜ける事に精一杯で
その人のパーソナリティにまでどうしても気が回らない

だから家系図を欲しているのかもしれない
家系図なんて時代錯誤みたいだけど







そんな僕は今回旅をしてやってきた

旅は言葉の壁は当たり前だ
ただそれを放っておく訳にはいかない
兎に角自分の持てる知識を使って乗り越えていかなくてはいけない

それが癖になっていたみたい
それが良かったみたいだ



おばあちゃんの退院祝いに沢山の親戚が家にやってきた
みんなで食卓を囲む
目線はお皿に逃げていない

しっかりと前を見て食事を楽しんでいる
食卓を楽しんでいる



会話が楽しい


目の前にいる人に
言葉という懐中電灯で光を当てている

浮かび上がってくる人柄




やっぱりもう家系図はいらないかな







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    ふらふら何処かへ酒飲んで本読んで人と話してぼーっとして海に入って空飛んでバスに乗ってまたふらふら何処かへ、、何処へ?うーん。。とりあえずの試行錯誤継続鍛錬。

    2009年5月、日本を後にし、ゆっくりだけどそのうち加速予定。

    未熟ながらもなんとか自分の言葉で世界を書き起こしたい。ただいまその道中。


    name : LAN
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