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朝の贅沢



夜全然眠れずに朝を迎えた



台湾の朝は白米に味噌汁ではない
豆乳にユゥティアオという揚げパンのようなもの

揚げパンを温かい豆乳に浸して食べるのが台湾流


家の近くに豆乳と揚げパンの有名店があるというので
ずっと家の中に居たのに疲れた事もあって
朝買いに行くのについていった



20100119-1.jpg



そういえばこうやって自由に外に出るのも
積極的に出るのも前までは台湾では全然無かったな

いつも台湾に来たら全ての積極性のスイッチが切られスリープ状態
何もせずになるべくパワーを使わずにじっとしている
今考えると何だか恥ずかしい



徹夜のぼおっとする頭に
朝のひんやりとした空気が気持ち良い



お持ち帰り用の紙コップから
暖かい豆乳が手を温めて
今度は冷えた身体全体を伝っていく

冷たくなった身体を熱が癒してくる

冬の寒さにやられた身体をまだ冷たい布団の中に埋めて
身体を動かしながら段々と暖まっていくような
ギャップをわざわざ大きくして小さい時間にぎゅっと詰めて
そしてより大きな幸せを感じる時のような



そうしたらもう寝ようかと思っていたけれども
朝のまだ起きだしたばっかりの台北の街を
歩いている事の幸せをも噛み締めたくなってくる

まだまだみんな眠そうな身体でまどろんでいる時に街を彷徨う贅沢
沢山の人が知らない街の顔
女の子の化粧をしていない顔を見てしまうような
何だかしてはいけない事を自分だけ許されて覗けているような




相変わらず夜型の生活スタイルが
完全に僕の身体から抜けなくて
朝方にしようとしても
少し気を抜くとすぐに夜型に戻ってしまう

だから僕の中では朝起きている事自体に幸せを感じてしまう

そして何かに追われるでも無く
何かする事があってもその前にかなりの時間的余裕がある状態で
起きているとそれは僕の人生の中でかなり希有な状況な訳で

そんな時にする事は
僕にとっては至上の贅沢なのだ



愛二と僕はそのまま近くの台湾大学へ向かう


家のすぐ近くには大きな敷地面積を有した台湾大学がある
日本の植民地時代に造られた旧帝大の一つ
台湾の中は今でも最高学府として君臨している

東大と同じく
赤煉瓦に現代からすれば少し小振りな建物が
正門から続く並木道の両側に建っている



そんな台湾大学は僕の家から大きな道を一本挟んだ向かいにある
僕の身長の腰にも届かない一体何の意味があるのか
そんな塀に一応沿いながら少し歩くと通用門がある

そこから入ると広い運動スペースがある

テニスコートにバスケットコートに
体育館に陸上競技場

地域の人にも開放されていて
父はよくそこに行って学生や地域の人に交じってバスケをしていたと
僕に話してくれた

おぼろげだが僕も連れられて何度かやった記憶がある
突然なんの躊躇も無く年の離れた学生に話しかける父に
子供心にすごくどきどきしていた気がする



何だか今はこんな気分

朝の散歩がてらストリートコートにふらっと立ち寄って
人の少ない大学の中
たまに通る犬の散歩をしている人やジョギングをする人
そして一人でバスケのフリースローを練習する学生を見たりして
響くボールの音を淡々と聞きながら温かい豆乳を飲みたかった

ひんやりとした景色の中
段々と熱くなってくるコートの空気を感じて
そうしてフリースローがいくつか入り
そろそろ一息ついてボールを地面に叩き付けて
ボールと自分の感触を確かめだす時を見計らって
僕も腰を上げ声を掛ける

そして言葉が通じないながらも
動き回って一つのボールを追いかける共通の事をして
汗をかいて息が上がって
いつの間にか一生懸命になって

最後にはコートに転がって
肩で息をしながらお互いに目が合って
笑い合う

それで身体が冷めてきて頭も落ち着いてきて
おもむろに一人が立ち上がりそしてみんなが立ち上がり
何だか肩を叩き合って
多分また次の日の朝も
みたいな話をして家路につく

門を出ればいつの間にか起き上がった街が
忙しそうに動き回ってる人達で溢れかえっている

僕はみんなとは違う世界に行っていて
そして元の世界に帰ってきたような気持ちになる
それがまた満足感を大きくする



台湾大学までの道は殆ど人が歩いていない
道路にもたまにバスが通るだけで
タクシーも殆ど通らない

静かな街を通り過ぎ門を潜る

とそこには想像していた
犬を散歩させる人やジョギングをする人
一人でフリースローを練習する人も確かにいたけれども

いたけれども
その数は想像以上で
既に活気に溢れていた


アメリカの学園ドラマに出てくるような
陸上競技場の脇にある5段くらいのベンチに腰をかけ
回りを見渡す

隣には太極拳をするおじいちゃんが
陸上競技場を回るフードを被ったボクサーのような人
パンツ一丁で隆々の筋肉を見せつけるように
何故か後ろ向きに回っているおじさん
今からどれくらい走るのかトラックの横にある芝生で
念入りにストレッチをするおばさん

テニスコートはもう一杯で
ボールがラケットに跳ね返る気持ちの良い音が
重なり合って聞こえてくる

いくつもあるバスケットコートには
学生の部活のようなものに
結構年のいったおじさん達も試合をして汗を流していて
殆ど埋まっている



何だか乗り遅れたような気分


目の前に広がるいそいそとした活発な空気


朝の贅沢はこうであってはいけない
騒がしさとは別の所になくては
もっと静かな中にひっそりと熱くなっていなくては

すごく良い場所だけれども
僕の求めていたモノとは少し違う


だから


人々を眺めて
トラックを回って

声を掛けずに家路につく事にした




決してどきどきに負けて声を掛けなかった訳ではない






20100119-2.jpg



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    ふらふら何処かへ酒飲んで本読んで人と話してぼーっとして海に入って空飛んでバスに乗ってまたふらふら何処かへ、、何処へ?うーん。。とりあえずの試行錯誤継続鍛錬。

    2009年5月、日本を後にし、ゆっくりだけどそのうち加速予定。

    未熟ながらもなんとか自分の言葉で世界を書き起こしたい。ただいまその道中。


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