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散らかる部屋



不思議な事にお酒の場はいくら経験したとしても
コントロール出来るものではない

経験が人生において大事だとしても
果たしてそれがお酒に関してもいえるのか疑問が残る




人がお酒をコントロールする事は不可能だ
内部の動きに関して人間は脆い

心の動揺もそうであるし
細菌に対してもそうであるし
癌が最たるもので
自分の細胞の崩壊を止める事が出来ずに
意思とは反して身体がいう事を効かなくなってくる

お酒も身体の内部からの侵食であり
心の所まで触手を伸ばし
そして身体まで操る

それに対して人間は結局何も出来ずに
結果だけを後で突きつけられて動揺する





次に何かを成し遂げようとする時に初めて経験が活きてくる
というよりもその時に初めて過去の出来事は経験にノミネートされて
達成された時に晴れて経験となる
と思う



少し話は脱線してしまうけれども
だからすべてを経験だとひっくるめてしまうのは
あまり僕は好かない

この世界一周だって
「経験」と一言で言う事は出来るけれども
何だか前から嫌だった

人にもよく言われる
世界一周ってようは「経験」でしょ?
経験なら何処でも出来るじゃないか
日本でも仕事をしても

別にネガティブな意見だけではなくポジティブな意見にしても
経験という言葉に落とし込む事はしたくなかった
それでまわりくどく色んな言葉を闇雲に使って人に喋っていたのだが
その理由は単純にここにあるのかもしれない

こんな理屈っぽい話なんて
行動の上にはどうしようもない事なのだが
頭が身体を動かしているのだから
僕の中では重要なロジックなのだ



話をお酒に戻すと

のだから何かを達成する為に飲まない限り
殆どお酒の前では過去の出来事は意味を成さないし
過去起きた事を弾けさせる為にお酒を飲む場合なんて
その全く逆の所にいるような気がする

過去お酒で失敗したといって
今日はあまり飲まないようにする
というのはお酒を飲むという事自体の意味に反しているような気もするし

じゃあお酒を断つ
以前日本酒で失敗したからそれ以来日本酒は飲まない
これならば過去の出来事が意味をなしているけれども
どちらかといえば
それは日本酒自体から離れているのだから
自分の頭の中の日本酒という倉庫が封鎖されたという事で
経験が活かされる場そのものが無くなっていると考えられもする



ようはお酒に経験なんて無い


と思っている



だから人間がお酒に対して成長する事もない気がする

生まれた時からある筈のお酒に対する立ち位置こそ
付き合っていくべき僕とお酒の距離感だと思う




コントロールなんて出来ないのだから


内面から影響するものなのだから





お陰で想像もしないようなタイミングで
初めて見るような景色が
突然目の前に現れてきたりする






確かに異国台湾の地で
世界一周中の日本人三人と台湾人二人が
夜な夜な台湾人が逢引をするような場所に行って
お酒を片手に好きな音楽をかけて楽しむ

なんて景色は今まで見た事無いし
実際にそれはとても新鮮で楽しい出来事だった




のだが突然現れるとは本当に突如として現れるのであって

段々と身体が熱くなってきて思考が早く回り始める
落ち着かずに沢山の想いや考えが飛び交う
お酒の魔力が心に仕舞われている色んな物を
しっちゃかめっちゃかに引っ張り出しては
辺り構わず投げ散らかしている




そんな時
いつもなら届かないような奥に仕舞われている所にも
お酒の触手は伸びる

止める事は出来ない
一度丸裸にされた心は止める術を知らない
いや元々お酒に対しては知らないのだ




整理整頓された部屋
やんちゃな言う事を効かない子供がやってきて
並べられた本棚や
小物を仕分けたダンボール
しっかりとアイロンがけされた服
をひっくり返していく

最初は子供の元気な姿に一緒になって遊ぶ
行為がエスカレートしてくると嗜めようとするが
その注意が子供をさらに喜ばせる
もう止まらない

気が付けば部屋の一番奥に上手に仕舞っていた筈の
大事な想いの詰まった箱が振動で落ちてきて
その姿が露わになっている


何とかそこから気を反らせようとするけれども
意識はそこに向かってしまう
隙を狙って戻そうとするけれども
結局子供に見つかり


そして


陽の目を見る筈の無い
他人の目に映る筈の無い

その箱の中身は無残にぶちまけられてしまう









尚吾は突然立ち上がった


いや景色としては突然だった
顔はずっとその兆候を示していたかもしれない
場も徐々にだが

でも景色は全く新しいモノだった




話の発端は僕達のこの出会い
世界一周三人とルルとエディの出会いだった

お互いがこの出会いを讃え合う
そして乾杯する
そんな空気が流れていた



でも嵐は一瞬ですべてを巻き込む



直接の原因は些細な事だ

いや些細というのは基準が曖昧だ
間違い無く尚吾の中では大きかった

そしていつもよりもきっと大きかった
想いは表にまで込み上げて身体を動かした




水のペットボトルが目の前を飛んで空瓶にぶち当たる
ボーリングのピンの様に弾け砕けて部屋の隅がパッと光る

尚吾の激しい言葉がその光にのって
心で身体で食い止められる事無く溢れてくる
頭を抱えて一度溢れてきた想いと行動の軌道を押し留めようとする

それでも溢れてくる想いがさらに勢いを増して
尚吾と愛二が立ち上がって至近距離で睨み合う
突き飛ばされた愛二は尚吾を見続ける

愛二が寄り掛かる布団は引き剥がされて
だらしなく床に落ちている
勢いでスナックの袋があちこちに元気良くジャンプする

間にエディが入る
愛二を守ろうとしているのか
それとも動き出そうとする愛二を止めようとしているのか

ベットで寝ていたルルは目を覚まして
まだ酔った頭と目で呆然とこの景色を見ている
果たして見ようとしないように中空に視線を投げていただけなのか
それともただまだ起きない頭が混乱していただけなのか

僕達三人は部屋を出てエディの車の置いてあるガレージへ向かう
シャッターの下りた冷たい空間は啜り泣きの音を響かせる





想いがぶつかった日


奥底の


きっと僕にはわからない二人が過ごしてきた時間の中にある
約束事があるのかもしれない

でも僕にはぶつかったようにみえた
日頃心の中に仕舞われていた想いが


僕達三人は今いつも一緒にいる


だからって何もかもを知っている訳ではない



人間だから



尚吾も愛二も僕も






きっかけによって溢れた






日頃からの想いのせいか
それとも単純にお酒のせいか


もうお酒は飲まない


いやそんな事は無い




やっぱりこれはお酒の経験じゃない

僕達にとってのこれからの重要な



経験になる筈の出来事








散らかった部屋を再び整理する
新しい出来事を何処に仕舞おうか









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    ふらふら何処かへ酒飲んで本読んで人と話してぼーっとして海に入って空飛んでバスに乗ってまたふらふら何処かへ、、何処へ?うーん。。とりあえずの試行錯誤継続鍛錬。

    2009年5月、日本を後にし、ゆっくりだけどそのうち加速予定。

    未熟ながらもなんとか自分の言葉で世界を書き起こしたい。ただいまその道中。


    name : LAN
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