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どんな写真を撮るべきか

25人の生徒で5台の車に乗り込み
30分くらいのドライブの後に目的地にやってくる

勿論車の中で劇的な関係の道が開かれる事も無く
殆ど景色を眺めながら着いてしまった


隣に座っていたおじさんの子供に何度か話しかけてみたけれども
単発な返答しか返ってこない

どうやら日本語を結構忘れてしまったらしい
驚くほど流暢な北京語でおじさんとは会話するが
どうしても僕とは緊張してしまうらしい

日本語を忘れてしまった北京語を今は母国語とするリカちゃんと
とうの昔に北京語を忘れてそのちょっとの置き土産の単語程度しか話せない
今は日本語を母国語とする僕

客観的には状況は似ているけれども
現実の世界では会話をするのは至極大変という事だ





工場の中にある駐車場に停まり
みんなで日曜日の人影の殆ど無い敷地内を入って行く





行き先が淡水と聞いていたのでてっきりこの間も何回か行った
河沿いの夕日が有名な所へ行くのかと思っていたのだが
どうやら違うみたいだ
事実ここは山の上だ

さらに工場の無機質な感じ
もしかしたら観光地や景勝地といった所ではなくて
こういった工場を今日はテーマとして撮るのかもしれない

さすが写真学校だけあって
いやあ選ぶ所がいい!
なんて勝手にテンションがあがってくる




敷地の端までやってくると生徒の一人が
何故かプラスチック製の椅子を何処からか持ってきて
それを足掛かりに塀を登りだした

その先は鬱蒼と茂る裏山の茂みだというのに
そこに乗り込んでずんずん進んで行く


何が何だかわからない
どうやら工場がテーマというのは違ったらしい
でも何故だかもうちょっとテンションが上がってくる

今まで来た事がある人がここが近道なんだよなんて言って
みんなが笑い合っている
オバサマ方はすごい格好をしながら塀を跨いで行く

僕も塀を乗り越える
一人の屈強な身体付きの人が僕を向こうで支えてくれようとしてくれた
無事に降りてありがとうを言う
お互い表情が緩む

言葉がダメなら身体を動かすコミュニケーション
これしかない




これぞ山道という道を進んで行く
一体何処に行くのか

久し振りの先の見えない道のりにわくわくしながら進む






向こうの方からざわざわと人の気配がしてくる
どんどんと大きくなってきて
どうやらその人の数は相当のようだ

こんな山にこんな早朝に一体何でこんなに人が

その答えは周りを取り囲む木々が一気に晴れた瞬間にわかった




残念ながら今日の天気は曇りなのだが
それでも暗い木々の中から開けた所に出ると
眩しく感じる

その明るい景色の中に
一つの大きな塔がいきなり目の前に飛び込んできた

暗い緑に薄い青で囲まれていた景色に
突然赤や黄色といった色鮮やかな塔が現れたのだ



20100312-8.jpg







そしてその建物の周りにはなんと










沢山の桜が咲いていた




20100312-9.jpg





塔だけでもそれなりにビックリしたのだが
まさか桜があるなんて想像もしていなかったから
つい立ち尽くして声が漏れる

さっきまで纏っていた緊張が一気にどっかにいってしまった


桜なんてもう見れるなんて思っていなかった
何より花見なんて

日本を出発する前の4月にもう花見なんて出来ないから
と例年以上にこだわって東京の花見スポットをいちいち歩き廻ったのに
まさかこんな所で出会うなんて



20100312-5.jpg



ついつい興奮しておじさんに聞いてみた所によると
ここはまだ新しくて10年くらいの建物らしい
その周りに桜が沢山植えられて
それが口コミで広まってここ3,4年ですっかり有名になってしまったらしい

台湾には桜が沢山植えられているスポットなんか殆ど無いらしく
とんでも無い数の人がやってくるらしい

だからこんなに早朝に出発したのだそうだ


山道を通ってきたのも納得

山の中腹にあるこの塔にやってくるには
本来は参道みたいなのがあって
下を見れば沢山の人が細く長い登り道を登ってきているのが見える


20100312-7.jpg





みんなで塔の目の前にある広場に集まる
するとそれぞれがめいめい自慢のカメラをバックから取り出す

まあ見事に素晴らしき一眼レフ達
キャノンにニコンにソニーに
レンズも望遠から広角まで盛り沢山
それぞれを大事そうに三脚に取り付けて行く

それが25台も並ぶのだから
その景色は圧巻
まさにカメラの見本市

周りの観光客も何事かと指を指して見ている
中にはその光景を写真に撮る人もいる
そして僕もそれに違わず写真に収める


20100312-4.jpg


みんなセットし終わると何故かみんな前に整列しだす
まさかとは思うがそう記念撮影

僕も参加して目の前の25本のレンズの前で表情を作る
きっとこんなの一生に一度かも
こんな所にも一生に一度の経験があるのですね





先生であるおじさんがみんなに指示を出す

ISO感度は200で
絞りは5.6以上の開放で
それで撮ってきて下さい


ふーん
指定してやっていくのかぁ



遂に来た写真の授業
始まった感じがして何だかワクワクしてきた反面
少しどうかなって思う所もある


さっきカメラのセットをしている時に
一人のオバサンがカメラを三脚につけるのに手間取っていた
他の生徒が手伝っている

「これまだ買ったばかりなのよねぇ」

何て言っている
つけ終わった後も

「これはどう使うの?」

なんていうすごくアバウトな事を聞いていた
見回すとどうやらこのオバサン一人ではないみたいだ


初めてという事を嘲ている訳ではなく
どうやらここは随分とカメラに対する知識がまちまちみたいだという事
年齢層を見てもわかるが
本格的な学科教育というよりは
セミナー教室のようなノリのようだ



まぁどっちにしても今日は実地なのだから
知識的な授業というのは当然無いのであって
だから余り気にせず歩きながら撮っていけばいい訳だ

でも折角だから日頃から気になっているいくつかの疑問点を
おじさんに質問してから行こうと思っておじさんが暇になるのを待つのだが
なかなかこれが暇にならない

何故ならみんな質問したがりだから
先入観だろうが
お歳を召した方がよく質問するという
その典型的な事が目の前に繰り広げられている

わからない事はもう正直にわからない
何を聞いてももう別に悪びれる事も無い
必要以上のプライドや虚栄心などもうとうの昔に捨てました
そんな悶々と悩んでる時間があったら
聞いた方が絶対にマシ
っていう意思が見て取れる

さっきにも書いた通りカメラの使い方の説明から入ったりする人がいるので
なかなか終わらない

結局おじさんに何で撮りに行かないの?
何て言われる羽目になってしまった




そんな事をしている間に雨が降り出す
しかも強く

桜の花びらが舞いだす




みんなが塔の中に非難する
大事なカメラを濡らさない様にカバーを掛けている

でも桜の方を見てみると
落ちる花びらを写真に収めようとする強者が
雨にも負けずに花びらにレンズを向けている




まだおじさんはカメラ講義を続けている
その後ろで雨の景色を眺めていると一人の人が見かねたのか
話し掛けてくれた

「写真撮りました?」

お互いの今まで撮った写真を見せ合う
やはりここに居る限り話の取っ掛かりは写真である

でも彼女の持つカメラは
コンパクトデジタルカメラ
何だか周りの人とは違うみたいだ
年齢も周りとは違って少し若い


いつの間にか話は進んでいて
今何をしているのかとか年齢とかそういう話になった

僕のたどたどしい北京語ながら会話は弾んでいく
彼女の職業を聞くと急に小声になって教師と言った
何故だか周りには秘密らしい

写真やら何やら何かとすごい!なんて言ってくれていたのは
そうかそういう事だったのか
何て納得してそして少しがっかりする

でもきっと教師の職業病的な孤立した子をほっとけない
そんな性格が僕を救ってくれたのも事実で
塔の上の方へ
いつの間にか男の人と遊びながら打ち解けているリカちゃんと
出発前に独りでいた同年代の女の人と5人で
塔の上に登って写真を撮りに行くのを誘ってくれたのも
まさに彼女のお陰である



彼女は何かと僕に話し掛けてくれた

二人の妹がいて二人とも日本に住んでいると教えてくれた
その内の一人は東京に住んでいるから
是非連絡してみるといいよ
妹も喜ぶだろうから
そういって連絡先を教えてくれた

こんな勝手に教えていいのかこっちが心配になるくらいに
あっさり連絡先を教えてくれた
いくらなんでも僕から連絡をするのは憚られたので
僕の連絡先も渡し
連絡をくれるように頼んでおいた





写真を撮る時間は二時間強

はっきりいって前半はすごく時間が経つのが遅かった
写真を撮るといってもあっという間に撮れてしまう

そんなに敷地は広い訳ではないし
何よりも最初の感動というのはなかなか続かないもので
いやきっと人が多すぎて少し興醒めしてしまったのだろう

でも後半
彼女が話しかけてくれてからは随分と時間が早く過ぎていった
いつの間にか僕は
リカちゃんと遊んでいた男の人に
僕が勝手にさっき仲間だと思った女の人とも
話すようになっていた






人って沢山いて
それぞれが魅力を持っていて
何でも誰でも等しく違いを持っていて
誰と会っても刺激を貰うけれども

違いが乱立するだけでただ面白いんじゃあ纏まりなんて出来やしない
それぞれが違いをキャラクターとして演じる事で
初めて人間は社会を形成できるんだ



人間というのが社会を形成する動物だと定義付けされるのであれば

人間とは単純な違いとしての個性で特徴付けられるのではなくて
それぞれが役割というキャラクターを持つ事で特徴付けられているのかも





ニコンのカメラにニコマットのレンズ
キャノンのカメラにシグマのレンズ
ソニーのカメラにツァイスのレンズ
みんなが色んな組み合わせのカメラを首からぶら提げている

カメラの使い方が全然わからなくてみんなに聞きまくって
どう?どう?何て聞きながら写真を撮る人
自分で撮るのも忘れて一生懸命説明する人
説明する為に写真を撮る人
独りでそそくさ撮りに行く人
みんなを誘って写真を撮りに行く人


みんなの役割が写真の個性に表れる


20100312-6.jpg







ような気がする




20100312-3.jpg






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    ふらふら何処かへ酒飲んで本読んで人と話してぼーっとして海に入って空飛んでバスに乗ってまたふらふら何処かへ、、何処へ?うーん。。とりあえずの試行錯誤継続鍛錬。

    2009年5月、日本を後にし、ゆっくりだけどそのうち加速予定。

    未熟ながらもなんとか自分の言葉で世界を書き起こしたい。ただいまその道中。


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