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Tシャツの意味

過去に通ってきた道を再び辿る行程も遂に最後の目的地を迎えた

チェンマイの西
山間部にあるパーイという町

町といっても大都市からは離れ
山の中にひっそりと佇む川沿いの村といった方がいいくらいの
小さく静かな場所



20100418-1.jpg









6年前にバンコクからチェンマイに向けて電車に乗っている時
まだ今の新しい国際空港が出来上がる前
ドンムアン空港からドイツに帰るという老夫婦と席が向かいになった

二人はタイの中で回ってきた色々な場所を話し
ある一つの町を強く勧めてきた

それがパーイだった


僕とその時一緒に回ったウラタ氏が今からチェンマイに向かうという事を告げると
折角チェンマイまで行くのならここまで行ったらいい
絶対に良い時間を過ごせる

そうやって海外の地球の歩き方のような存在である
ロンリープラネットを見せてくれた

僕達はチェンマイでレックとパットとの数日を過ごし
予定を早めてバスに乗ってパーイに向かった



あの6年前の旅の中でもう一度どの町に行きたいかを訪ねられたら
パーイと答えるだろう
結果はそれくらいに気に入ってしまった



基本的に暑いタイ
何処に行っても強い日差しからは逃れられない
湧き上がる熱気の中をゆらゆらと回り続ける

そんな中で辿り着いたパーイは
オアシスのような場所だった



山間に隠れるようにしてある小さな集落といってもいいくらいの町
すぐ中心部を離れれば並んだ建物は無くなって
田んぼが広がり小屋のすぐ側で洗濯物が干されている

背景にはなだらかな山々が見え
小鳥のさえずりに牛が草を磨り潰す音まで聞こえる


何より引き寄せられるように路地に入っていったゲストハウス
そこが何よりも僕達の滞在を優しいものにしてくれた


そこは川沿いで
円形状に竹で出来た高床式のバンガローがいくつか建っている
バンガローの大きさは二人分の布団が敷かれて一杯の広さ
部屋一杯に蚊帳が下ろされて荷物を置けば一杯のスペース

ただ部屋の前にはハンモックが吊るされ
横になって川を眺められるスペースがある
朝起きて川に立ち込める朝霧を眺めながら過ごすのは最高のひと時だった

夜になれば真ん中にキャンプファイヤーが焚かれ
それぞれのバンガローに泊まっている人達が出てきて
オーナーのギターをBGMにお酒につまみをつっつきながら
色んな世界の話をする

自分の国の話に相手の国の話
行ってきた国の話に行こうと思っている国の話

そこで初めて僕はイスラエルのカップルと話し
イスラエルの殆どの若者は一度は必ず世界を廻りに行くという話を聞いた
ユダヤ人という血を勝手だが感じずにはいられなかった


真ん中に燃え続ける炎の揺らめき
その色に強さは夜を照らすのにちょうど良い

ギターの音は夜の静けさを極端に刺激しないで
川の音と絡まって漂う













僕達のTシャツ


世界を出る前にTシャツを作る事になった
どう作ろうと考えた時にまず僕の頭にすぐに思いついたある子

あそこに描かれている顔は
このパーイで出会ったある子がモデルになっている


20100418-2.jpg




ドイツとスウェーデンの血が入った10歳くらいの男の子

僕達のバンガローの隣に母親とやってきていた
父親と母親は生活観の違いというやつか父親はいない
父親はヨーロッパで生活し母親は世界を歩くその道程にその男の子を連れ
僕達はタイのパーイで出会った

幼いながらも色々な場所を訪れ
数多くの人と会ってきた男の子

僕達に最初は少しの警戒感を示すも
それでも気が付けば円形の広場を走り回り転げまわって一緒に遊んだ
それはまさにわんぱくそのもので
悪戯が大好きで小さな物にも一生懸命な好奇心を示した


母親と子供が発つ日
僕達はバス停まで見送りに行った

4人で一緒にフルーツシェイクを飲みながら
これから何処に行くのかそんな話を母親としていた気がする

そんな時、男の子はずっと黙ったままだった
ずっと自分の飲み物に視線を落としながら
なかなかこっちを向いてくれない


出発の時間が近づいてくる


母親といつかまた会えたらいいですね
そんな終わり際のありきたりな遣り取りをする

子供はその雰囲気を敏感に感じ取るものだ
今までずっと黙っていたのに
突然顔を上げて母親に懇願する


「行きたくない!」


母親がいつもやっているように子供に諭す


「じゃあ、二人も連れて行く!」
「お母さん、二人に来るように言って!!」


その顔は今にも泣きそうだ

昨日はあんなに顔一杯に笑っていたのに
悪戯っぽい生意気な顔もしていたのに
今は母親にすがるように甘えるような顔をしている


暫く母親がたしなめると
男の子はまた黙ってしまった


でも今度は俯いたりせずに
じっと顔を上げて何処かを見つめている

写真を一枚撮りたい
そうやって母親と男の子にカメラを向ける
そうしたら男の子は素直にこっちを向いた

何だか改まった事に対する照れ隠しの笑みが
口元に出ていたけれども




その目は




その目は本当に色んな物が詰まっていた





綺麗な透き通るような青だったけれども
でもその青は海にたまに現れるような渦みたいに
色んな感情が詰め込まれていて
こぼれてくるのを留めて何とか形を保っているようだった


見ているこっちをぐっと掴むような目
















今僕は世界を見に日本を飛び出してきた

また前にも見たパーイに
君と会ったパーイに向かっている



君は一体今何処を歩いて何を見ているだろう

もう成長した君はしっかりと落ち着いて自分の居場所を見つけただろうか
それともまだその目を通して何かを見続けているのだろうか






僕は君の感情に溢れた目のように今世界を見れているだろうか





20100418-3.jpg


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    ふらふら何処かへ酒飲んで本読んで人と話してぼーっとして海に入って空飛んでバスに乗ってまたふらふら何処かへ、、何処へ?うーん。。とりあえずの試行錯誤継続鍛錬。

    2009年5月、日本を後にし、ゆっくりだけどそのうち加速予定。

    未熟ながらもなんとか自分の言葉で世界を書き起こしたい。ただいまその道中。


    name : LAN
    now : Quito ( Ecuador )
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