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変化していく


途中でバスの故障があったりして
チケットカウンターでは二時間で着くと書かれていたパーイには
結局五時間もかかってやって来た


20100419-1.jpg


辺りはすっかり暗くなっていて殆ど何も見えないが
バンコクやチェンマイには無かった
涼しい空気がパーイにやってきたという実感を湧かせる


前回のパーイでの記憶がどんどん蘇ってきて心がワクワクしてくるのだが
バスがメイン通りと思われる場所に入ってきてから
その膨らみ続けていた期待は動きを止める




何か違う




時間が経っているのだから当たり前なのだが
それにしてもそんな事よりも大きな違和感を感じてしょうが無い


通りには近くの少数民族の人達が小さな豆電球を使って
赤や青といったカラフルな原色使いのハンドメイドのポーチやバックを売っている

その景色はあまり覚えていないけれども
それでも何となくイメージとマッチしていて
無理なく頭の中のパーイと被ってくれる


ただそれですら何か僕が来るのに合わせて
大急ぎでこしらえた絵を張り合わせたハリボテのような感じを受けてしょうがない


周りには他にも沢山の行商が居て
そして沢山の可愛らしくペイントされた沢山のお店がある

そこには東京にあっても
「お、何か面白い物揃ってるなあ」
「雰囲気でてるねえ」
なんてついつい入ってしまうような雑貨屋さんや
Tシャツが並べられているお店が軒を連ねている

ようは何だか小奇麗でこざっぱりしていて
裏にしっかりとした計算が組み込まれているような


白い壁で覆われて強い蛍光灯の光で浮き上がるような所や
木々で店内が組まれて柔らかいオレンジ色の電球でぼおっと浮かび上がる所や
その前を沢山の欧米人がビール瓶を片手に
大声で笑いながら流している

合間合間には
切り株やデザイナーチェアや体重計など思い思いの趣向を凝らした椅子に
色んな髪や肌の色をした人達がテーブルに置かれたロウソクの光を真ん中に
語り合っているバーがある



何よりもその光の中で一番衝撃的だったのが
バス停のすぐ近くに現れた橙に緑に赤のお馴染みのトリコロールカラー
セブンイレブン



まさかこんな所にまであるとは

パーイにはいつの間にかセブンイレブンが出来ていた











バス停を降りてまずは宿を探す





頭の中には前回泊まったバンガローがある

宿の名前や正確な場所は思い出せないが
きっとバンガローを頼りに覗いて見れば
すぐにわかるだろう

そうふんで特に情報も無いが
何しろ小さい町だ探せばすぐに見つかるだろうと思っていた




ただ僕はやはり6年という期間を甘く考えすぎていた




いつの間にかパーイには
バンガロー形式のゲストハウスが川沿いにびっしりと出来ていた

前にやってきた時には多分僕が泊まった所と
せめてあと一つくらいしかそんな所は無かった気がしたが
どうやらそれが受けたらしく
今では殆どがバンガロー形式を取っているみたいだ


それでも諦めずに川沿いの道を歩いて
一軒一軒覗きながら探したけれども見つからない


記憶の中
一緒に行ったウラタ氏とその時出会ったイスラエル人
みんなで歩いた道を思い出そうとする

お寺にバス停にT字路

その景色に何となく重なってくる道に入ってきた
道沿いには沢山のバンガロー形式の宿があったけれども
すべてが違っていた
そして値段が高い
格式の高いホテルだった

もしかしたらもう潰れてしまったのかもしれない
それか次から次にやってくる観光客を見越して
新しく作り直したのかもしれない







後で聞いた話なのだが
やはり6年前と今とでは大きく変わっているという


僕が6年前に一度来た事があるというと
みんながみんな「それはいい!」と口を揃えて言った
そして次に必ず
「あれからは変わってしまったでしょう、、」と
悲しそうに言った


数年前にタイでパーイを撮影地にした映画が公開されたらしい

それからは欧米人だけではなくて
タイ人の観光客も沢山やって来るようになったのだという










悲しいのは間違いない

前の方が良かったなあ、と思うのも確か



でもそれが僕の独りよがりの勝手な想いである事もわかっている



20100419-2.jpg













人は自分の中に『特別』をいつも求めている
少なくとも僕はそうだ

人とは違う何かを持っているという事



それは知識でもいいし技術でもいいし経験でもいい




教育現場で比較主義を否定し個性主義を謳いだしてからすでに随分と経った
中ではそれの行き過ぎの弊害も言われだしたが
それでもそれは教育現場だけに留まらず社会全体に影響を及ぼしている


比較的評価よりも絶対的評価


人と比べてもしょうがない
それを越える事は無い

自分の中にしっかりとした軸を持ち評価基準を持ち
価値を自らの中で見出していくべきだ




そんな事が善とされている









確かに自分の中にしっかりとした評価基準を持つ事は必要な事だとは思うが
それでもどうしても手放しに絶対評価を受け入れる事が出来ない

人は絶対に比較を捨てる事は出来ないと思うからだ

人が独りで生きてはいけないと同じ様に







何かを想う時
必ずそこに色んな人の活動が関わってきている筈だ

そこに完全な独りの感想を当てはめる事は出来ない


もし出来るのであれば
それは独りよがりをものともせず
完全な自己中心的生活を確立している人であり

今のこの世の中ではそんな人は皆無であろう

何より僕のこの生活は到底そんな生活とはかけ離れている
沢山の人との繋がりによって成り立っているのは自明だ


そんな僕がすべての人の考え方や想い行動を無視して
すべてを評価する事など不可能だ







比較評価


あっちの方がここよりも面白そうだ
あの人の人生は楽しそうだ
隣のテーブルで食べている食事は美味そうだ



そうやって比較するのは当然だ



あっちに居る人の顔は活き活きしているし
あの人はいつも楽しそうな顔をしているし
隣の人は嬉しそうに食べているのだから




そうやって想って初めて何かを欲する
人間の好奇心に火がつくのだから




じゃああそこに行ってやろう
あの人よりも楽しい人生を送ってやる
あの食事を普通に食べれるようにめっちゃ頑張って金稼いでやる






別にそうでなくても『あれはあれ、じゃあ僕は僕』
という考え方にも繋がる

そうやって初めて自分を振り返る事が出来る


僕達の感覚は大体が身体の外に向かってセンサーを発している

自分の内側を探るのはなかなか難しい


道標となるのがそういった比較じゃないだろうか


それがきっかけになって
僕は自分をもっと多面的に見る事が出来るようになる












話を戻せば


僕は今まで沢山の人の『特別』のストーリーを見てきた

自転車でユーラシア大陸を横断する人や
自分で会社を興して今や巨額の富を有する人や
夢を追って世界で始めてのテクノロジーを遂に世に出した人や


そしてそれを求めて自分も自分なりの『特別』を探す






僕の中ではこのパーイという場所が自分の中では特別だった
別に世界の中でたった独り僕だけが知っているという訳ではないが
多くが持たない僕だけが知っている大事な場所


20100419-3.jpg


そんな想いが意識せずとも勝手に出来上がっていた


それがいつの間にかこんなふうに変わってしまった
僕が知らない間にいつの間にか


特別が特別で無くなってしまった




きっとそれが僕が悲しいと感じてしまう所以だろう




そんな卑しい想いはしたくないけれども
それでもそう想ってしまうのは

やはり僕の心の中には比較論がしっかりあるからだ


けれどもそれを否定したりしない












観光客は新しいパーイという所にやってきて
次はきっと同じ様にまた新しい場所を発見して集まっていくのだ

そうやって沢山の『特別』が生み出されて
それが消費されていくうちに『特別』で無くなり
また新しい『特別』が生まれていく


この流行を追う人間の習性こそ
人間が比較論を内在させている証拠であり

そして好奇心の発露であると思う








流行やファッションを追う事や
それ自体に対して否定的な意見があるかもしれないが

それが無ければ僕はむしろ嘘っぱちの
逆に胡散臭い匂いを感じてしまう


自分の好きなモノを永遠に


そんな事はほぼ不可能だろう

時代や背景は常に変わっていく
そのモノ自体が共に変わっていかない限り


自分の根幹に関わるものであればいいが
すべてがすべてそれに当てはまる訳もない





人間の周りにあるものは変化しなければ嘘だ

人間が好奇心を持つ限り



20100419-4.jpg


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    ふらふら何処かへ酒飲んで本読んで人と話してぼーっとして海に入って空飛んでバスに乗ってまたふらふら何処かへ、、何処へ?うーん。。とりあえずの試行錯誤継続鍛錬。

    2009年5月、日本を後にし、ゆっくりだけどそのうち加速予定。

    未熟ながらもなんとか自分の言葉で世界を書き起こしたい。ただいまその道中。


    name : LAN
    now : Quito ( Ecuador )
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