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やっぱり辛い


チェンマイからアユタヤへ向かう電車は相変わらず辛いだろうなあ
けれどもそれももう繰り返しなので
「辛い」という言葉もただの口癖くらいに軽い感じだ

と、思いだすときちんとしっぺ返しは来るもので、、


20100426-1.jpg




僕達は大体長距離移動の前は不測の事態に備えて
非常食と称し大きな飲み物とお菓子を買ったりして乗り込んでいたが
僕は今まで寝る事に何とか集中したかったし
あまりトイレに立ちたくなかったから水もあまり摂取したくなかったしで
買っても結局食べずに残ってしまう事が多かった


さらにはここはタイであるから
移動の不測の事態といっても話しに聞くインドの移動に比べたら
遥かに信頼性の置けるもので数時間の遅延だけで最終的にはきちんと辿り着く

辿り着いたら大体屋台やコンビニはすぐに近くにあるし
町の中心部へ向かう移動手段に地図もしっかりしているから何も心配は無い


という余裕から今回の移動
確かに辛いとは思ったけど何の非常食も買わずに乗り込んだ


朝はまだ屋台が全然やっていなかったし時間も無いって事で
コンビニでカップラーメンという悲しい食をし
それから1リットルの水だけ購入して電車に乗り込んだ


20100426-2.jpg





前日から既にちょっとしたカロリー不足だったけど
寝てしまえば何とかなるだろうと思った

いつも長距離の移動の時は一度寝て起きればその時は身体がべとべとで
ちょっと身体の姿勢を動かすだけで気持ち悪く
お腹が空いている感じは確かにあるけれども
それよりも身体の不快が勝ってどうしようもない状態にはならない

今回もまずは寝てしまうに限ると
色んな姿勢を試しながら何とか眠りにつく

振動や人の動きでたまに起きてはまた目を瞑り
寝て起きてを繰り返す

起きるとちらっと時計を確認する
少しずつだが時間はちゃんと過ぎていく


20100426-4.jpg






気が付くとチケットに書いてあるアユタヤ到着予定の時間が近づいてくる
外はまだ真っ暗だけれども
たまにやってくる駅前の町は人が活動を始めているのが見えたりする

日本で見かけるような踏み切り前に沢山の車や自転車、歩行者の列が
僕達の通り過ぎるのを待っている姿に出会う

朝の5時

到着予定は5時40分
出発の時点で一時間以上も遅れているので
到着はまたさらにそれ以上を覚悟した方がいいだろう

まあどっちにしても早めに起きておくに越した事は無い
アユタヤはこの電車の終点では無いのだから
いくら何度も降りた馴染みの駅としてもしっかりと見ておかなくてはいけない





ボックス席には始めは僕と愛二が正面に向き合って座っていたが
途中から愛二の隣におじさんが座っていて
愛二は今窮屈そうに真っ直ぐ座った形で寝ている


まだ充分に暗い外を眺めていると
向こうから強烈に明るい青白い光の塊が向かってくる

今までの中でも一段と大きい町だった
そこでは既に沢山の人が活動していて町の商店も沢山開いているみたいだった

急行のこの電車も止まる


ホームがいくつもある所で
沢山の人が乗り降りした

そして僕の隣にも女の人が乗り込んできて
朝早く起きてこれからバンコクに出勤という感じ
この繰り返しにうんざりしているのかむすっとしてすぐに眠りについた



町の感じがアユタヤとは似つかない都会な感じで
僕はすぐにアユタヤで無い事を思うが
念の為に全くわからないタイ語のアナウンスに耳を傾ける

目の前のホームに目を凝らして看板を探す
大きな町の駅だといってもやはり光は足りないし
しっかりと看板がある訳ではないので
なかなか探し出せない

電車が走り出すまで外をじっと眺めている


そうすると柱に隠れていた小さな看板が目に入って
ここがアユタヤで無い事が確認できた



もう走り出しているのだから今確認してもしょうがないのだけれども
棚の上にある大きな荷物を動かすのも億劫だし
隣の人を起こすのもアレだし
結局最終的な所で僕は自分の直感に頼っているのが自分でも分かる




走り出して30分が経って次の駅に入り込む
そこはさっきに比べれば小さな駅
そしてやはりアユタヤとは思えない駅

今度も自分の直感を証明してくれる情報を探す

アナウンスに看板に人の動き


今回はアナウンスにアユタヤという単語が聞き取れた


ここがまさかアユタヤでは無いと思う
人の動きがなさすぎる

という事は次の駅がアユタヤか



そんな事を頭で考える



電車が走り始めて駅の全貌が確認できる
そしてやっぱり違う事を確信してまた外を眺める



いつの間にか愛二が目を覚ましている
でも僕達は無言で外の流れる暗い景色を眺めている


そういえば電車の中は線路と車輪の擦れる音だけが響いていて
頼りない蛍光灯の光の下に疲れた顔が沢山並んでいる

静かな早朝の車内


20100426-3.jpg





次の駅がやって来てゆっくりと停まる





何だか様子がおかしい
僕の中がどきどきしている

駅に入ってくる前に暗い中に街灯を反射してうっすら川面が見えた
アユタヤは川に囲まれた町だ

駅の大きさや外の暗さの割りには随分と長く停車している
車内に二人の大きなリュックサックを背負った旅行者が乗り込んできた

この電車の沿線でこの時間にこの辺りの場所で車内に観光客が乗り込んでくる場所は
多分アユタヤくらいしか無い

一つ前の駅のアナウンスを思い出す




でも




何故だか動けない


目の前の景色

駅のホームの感じが全然僕の記憶の中のアユタヤ駅とは違う




たったそれだけで僕は動けなかった
隣の人を起こしてちょっと聞く事も出来たはずだがしなかった

直感に色々な状況証拠はアユタヤを指しているのに









そうやって僕達はアユタヤを通り過ぎた






電車がゆっくりと走り始め駅舎の全貌が見えた時
僕達は二人して「あっ!!」ってつい声を出してしまった





それから次の駅まで快適に電車は飛ばしていく
そういう時、時間はとても長く感じるモノで


結局30分以上かかって次の駅で降りる
そしてアユタヤに戻ってきた時は
アユタヤ駅を過ぎてからさらに三時間以上経った後だった







頭の中ではずっと


この旅の中で常に大事にしていくべき筈の自分の直感
身体を動かしてしっかりと情報を掴み取る事

そして人間はやはり視覚情報に囚われ過ぎているという事を再確認した



さらに



疲労困憊で崩れるようにしてアユタヤに辿り着いた時に
やはり非常食は必要だと痛感した




20100426-5.jpg


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    ふらふら何処かへ酒飲んで本読んで人と話してぼーっとして海に入って空飛んでバスに乗ってまたふらふら何処かへ、、何処へ?うーん。。とりあえずの試行錯誤継続鍛錬。

    2009年5月、日本を後にし、ゆっくりだけどそのうち加速予定。

    未熟ながらもなんとか自分の言葉で世界を書き起こしたい。ただいまその道中。


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