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2340 -トレッキング五日目-





それはそれは寒さが身に染みる朝
頑張って持ってきた防寒具をすべて使ってもまだ寒い


そんな朝


空気は身体を突き刺してくる
それでも外に出ずにはいられない

そこには絶対


絶対


この頭に突き刺さる景色が待っている筈だから











ロッジの外に出てみると
そこには既に沢山の人が立っていた





本当にみんな立ち尽くしていた


20100522-1.jpg



太陽はまだ山の向こうにいて辺りは暗いけれども
いつものように山の向こう側の何処かの場所に太陽がいるのではない

僕達は山の真ん中にいて
太陽はその影に隠れているのだ

それはまた感慨深い気持ちにさせた


20100522-2.jpg





やっぱり雲は一つも無い






昨日は強かった空の蒼が山にある雪のせいか
今日は薄く突き刺すような冷たい青をしている

それがこの一体を幻想的な空間に創りあげている






仏教の教義が書かれている五色の旗が
そこにさりげなく色を添えて風になびいている



でも何故かその音はしない



人が沢山いるのに
旗がなびいているのに



無音の世界



本当に何も聞こえない



ただ大きな山が段々と金色の光を浴びてくる
それだけがこの世界が止まっていない事を辛うじて証明している


20100522-3.jpg





太陽が昇ってくるまではこの世界は力を無くして眠っているようだ

太陽がこの世界の力の源で
太陽が昇ってきて始めてスイッチが押されてやっとすべてが廻りだす
それがこの地球なんだ










太陽が山の端から顔を出すと
みんなが続々とロッジに戻って行く


僕達は帰り支度を始める


今度はここからまた道を歩いていかなくてはいけない


柔軟をして朝お茶を飲んで
すべてがすんでまた山を見上げる


太陽に反応した空気が
山の下の方に朝霧を創り出している


20100522-4.jpg









昨日まで必死になって登ってきた道

それが今日もそこにある

それを今度はまた歩いて行く

同じ道だけどやっぱり違う


それは


今まで背を向けていた方を向いて歩いて行くという事

今まで向いていた方を背にして歩いていくという事


20100522-5.jpg





昨日必死に振り返りながら見ていたマチャプチュリが
今日は目の前にずっと聳え立っている


20100521-13.jpg
















下りはあっという間だ


20100522-6.jpg



今までの登りの後の下りとはまた違う
ずっと殆ど下り

昨日は実は殆どが緩やかな上りで
しかもその後はジャングルの平坦な道



必死になって何が先に待っているか期待に不安に歩いてきた道は
もう何もかも知っていて

あっという間に
今までは何だったと拍子抜けしてしまう程
一気に進んで行く



たまに立ち止まって後ろを振り返るも
そこにはいつの間にか雪山は
いつも見ているみたいにちょこっと頭を出しているだけで

つい今日の朝見た
あの幻想的で包み込むような優しさは無かった

地球上にあるもの
生物と構成物という差を越えて
太陽によって創りあげられたというその共通項を見出したあの気持ちは
今やもうあそこからは感じる事が出来ない

また手の届かない
大きな存在として山の向こう側に居る


20100522-7.jpg







昼時になって途中のロッジで昼食を食べる

それからまたすぐに歩き出す


来ていたアウターもすぐに熱くなって脱ぎ捨て
リュックの中に詰め込まれ重しとなって肩に圧し掛かる


下りが延々続くのはそれはそれでキツイ


登りの時とは身体にかかる負担が違って
背中で受け止めていたリュックの重さが
ほぼすべて肩にかかってくるのは
それはまた違った形で身体に限界を見せてくる



それでもやっぱり登りとは進み方が違う



あっという間に時間は経つ



日中殆ど休憩をせずに歩いてきたから
自分達でも時間を殆ど確認せずにやってきていて
距離も二日かけて登って来た所を一日で降りてしまった


20100522-8.jpg





僕達は二日前に泊まったシヌアまで降りてきた





辿り着き荷物をほどいて一息ついても
その場所にたった二日前に泊まったとはとても思えなかった

もっと随分前に
一週間でもそこを離れていたような気分だった



本当に上での朝のちょっとした時間が
止まっていたんじゃないかと思わせる



今日の朝があの時間だったとは
到底信じられない









シャワーもし夕食も食べてロッジから山を見上げる
既に太陽が落ちかけていて山に暗闇が訪れようとしている

山の上に少しだけ白いモノが見える


前にここから見た時は
とんでも無く大きく見えたと思っていたのは
今思えばほんのちょっとしか見えていなかった




でも




目を閉じるとあの景色が蘇る

あの『山の足』までちゃんと見る事が出来る




満足感が込み上げてくる





愛二と話をしてここで祝杯をあげる事にした





確かに山の値段は高いけれども
こんな所でしなくてもいいじゃないかとも思うけれども


何だか今この満足感をどうにか一緒に登った愛二と共有したかった


まだ山が少しでも近くに見える
まだ道中のこの場所で


20100522-9.jpg








8時間のトレッキング終了
シヌア泊

2340m地点





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    ふらふら何処かへ酒飲んで本読んで人と話してぼーっとして海に入って空飛んでバスに乗ってまたふらふら何処かへ、、何処へ?うーん。。とりあえずの試行錯誤継続鍛錬。

    2009年5月、日本を後にし、ゆっくりだけどそのうち加速予定。

    未熟ながらもなんとか自分の言葉で世界を書き起こしたい。ただいまその道中。


    name : LAN
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