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1900 -トレッキング六日目-

朝起きてからの僕達の山でのリズム

部屋から出ると必ず澄み切った空があって
そこに山々の自慢の頭がよく見える

それを眺めてから背負ってきた非常食を取り出す


20100523-1.jpg




山の高騰価格にどうしてもついていけない僕達は
途中から試行錯誤で新しい食を生み出して何とか遣り繰りしていた











まず昼食なら袋のインスタントラーメンが大活躍する


スーパーで予め買ってきておいたいくつかの袋のインスタントラーメン
これを使う

こっちの人はよく袋のインスタントラーメンを買って
調理せずにそのまま砕いてスナック感覚で楽しむ習慣がある

僕達もそれにならって山の上での非常食にするつもりだったのだが
それではどうしても腹の足しにはならない

というかちょっと小腹が空いた時に食べるつもりだった訳だが
想像以上に食の価格が高かったものだから
僕達はロッジに必ずある一番安い食べ物『ヌードルスープ』
ようはロッジが提供するインスタントラーメンをまず頼む

これでも150ルピー前後してしまうのだが
(ちなみに150ルピーもあれば三食は余裕で食べれてしまう)
そこに『替え玉』と称してスープがまだ温かい間に
持参したインスタントラーメンを投入して嵩を増して昼食にしていた


20100523-9.jpg




そして袋のインスタントラーメンに必ず入っている粉
これだって大事なカロリー

これはこのように使う


まずキッチンにライスとお湯を頼む


山では水が貴重品だから水だけでも高い
沸かした水だってお湯だってガスが必要で
そのガスだって麓から頑張って持ってくる物だからそれなりにする

お湯は一杯10ルピー
下だったらそれでビックのチャイが飲めてしまう
ちなみにチャイは50か60ルピーもするので
僕達は上に上がってからは朝のチャイをやめ
朝チャイを愛二がオーストラリアから大事に持ってきてくださっていた
パックのお茶に変えていた


さてライスとお湯をどうするのかといえば
お湯のコップに例の粉を入れる
これでもう充分美味しいスープの出来上がりである

でもスープだけは全然力が沸いてくる訳も無いから
そこで炭水化物の登場である

ご飯をスプーンですくって
つけ麺の要領でスープに浸して食べる
ようは即席雑炊である


20100523-8.jpg



これが実はめちゃくちゃ美味い
嘘だと思うなら是非試して欲しい



想像するにクオリティーのより高い日本のインスタントラーメンに米なら
間違い無く美味しいに違いない
僕達は日本に帰ってから絶対にやろうと
発明した時に二人で思いっ切りはしゃいだ

といっても家に鍋があってコンロがあれば
最初から一緒に投入して雑炊にしてしまえばいいのだが




オッキー!松浦夫妻!!
あの粉は本当にこんな所で役に立ったんですよ!!
カロリーですよ!!!









朝食の場合は別に買ってきたビスケットである


僕はケチってカトマンズのバンダの時に買ったビスケットがあったので
新たに買わずにそのビスケットだけで遣り繰りしていた

二日目と三日目の朝に袋から何も考えずに4枚食べる
これでも倹約したつもりだったが想像以上に袋には残っていなくて
実は残り4枚に

気が付いた時には既に時は遅しで腹の中

それからABCの朝にもう下りだからと思い切って二枚食べ
そう今残り二枚

今日一枚食べ最終日と思われる明日の朝最後の一枚を食べる予定



ただ下りと言っても流石に大の大人がビスケット一枚では死んでしまう
しかもトレッキングの最中何だからとんでもない



という事でこれだけは買ってきていたキャンディー
本当は氷砂糖を探していたのだが探しきれずに
きっと歩いている最中に欲しくなるだろうと思って
薄荷のすーっとするヤツを買ってきていた

これをビスケットを食べた後に食べる


ここでまた一つ会心のアイテムが飛び出す


カトマンズの時に出会ったチコちゃん

GWを利用してネパールにやって来ていたチコちゃんは
バンダがまだ継続する中僕達より一足先に日本に帰っていったのだが
その最終日に僕達の部屋までわざわざ来て下さって
餞別と言ってニュージーランドのキウイチョコレートを持ってきてくれた

僕達は食べきらずに持っていたのだが
それを何と愛二が持ってきていた!!

この時愛二が神に見えた

そしてチコちゃん!!

ああ、、直接感謝出来ないのが悲しい
あなたのお陰で山の肥やしにならずに済みました


このチョコレートをキャンディーを食べた直後に口に入れる
そうするとまあ見事に僕の大好きなチョコミント!






これで元気百倍
無事にここまで歩いてこれた訳です
















そうやって僕達の楽しい朝食が済み
柔軟をして今日も元気に降りていこう

リュックを背負ってみんなで出発する






という訳にはいかない






一つの問題が僕達の間に起きている






実はお兄さんのデジカメが見当たらないのだ

どうやら頂上に忘れてきたみたいだという






頂上!?





頂上ってABC!?





4130mのあの場所の事ですか!?







あの場所を想像する

確かに幻想的な場所で
素晴らしい時間を過ごした場所






だけど






もう絶対に行けない!




今からまた登るなんて、、




いや考えられない!!




確かにあの場所は素敵だけど
あそこまでの道中は、、

有り得ん!!




さすがにお兄さんも登っていく気は無いみたいだがここシヌアから連絡を取って
山から下りてくる人に託して持ってきてもらおうと思っているという

だからそれまでここで待つという





うーん、そうか




どうしよう




さっきも書いたように僕にはもうビスケットは一枚しかない
そうで無いにしても山の上の物価はどうしても僕達には辛い
ビザの問題もあるが少しでも早く山を降りなくては破産してしまう




という事で僕達は先に下に降り
そこで待つ事にしようと思う

とお兄さんに伝えると
お兄さんもなるべく早く行くと
シヌアのロッジの電話番号を渡してくれ了承してくれた






愛二と二人でシヌアを離れる






元気に下り始めるのだが
今日は懸念すべき事がもう一つある

行きの時にも通ったチョムロンの谷が待っているのだ


20100523-3.jpg



そしてチョムロンの谷を越えると
そこからは行きとは別のルートを辿るのだが
その先にチョムロンの谷よりもさらに深い谷が待っているのだ


谷とはつまり急な下りがあって
その先に同じだけの登りが待っているという事



チョムロンの谷は行きにヒーヒー言って
記憶に残るキツさだった

谷だから逆から向かっても同じだけ辛いという事



シヌアから抜けてチョムロンはすぐだから
まだ体力はがんがんに残っているのに
見事にそこで砕け散る



久し振りのキツイ登りという事もあって
二人してあっという間にゼーゼー



そんな中石段を馬に荷物を乗せた隊列がすれ違う


20100523-2.jpg




ああ、せめて荷物だけでも持って行って欲しい、、



そんな事は叶う訳も無く
自分の荷物は自分で持たなくてはいけないし
自分の足で歩いていかなくてはいけない



必死に振り絞って谷を抜ける



そうすると今度はなだらかな下りが続く



かと思いきや急に下り坂になる

しかもチョムロンの谷以上の勾配




下に川が見える



川があるという事は谷であるという事で
降りている目の前に一つの山が聳え立っている

今立っている同じ高さかそれ以上の所に
ちらほらと屋根が見える

ようはここを降りてまたあの高さまで登るという事で



二人で「橋かけろよ!!!」



と当然の愚痴を叫ぶ



それは山に反射してまさに虚しくコダマするばかり








僕達はそれを今回のラスボスと称し
それを倒す為に谷にある集落で腹ごしらえをする事にした


20100523-4.jpg



腹は減っては戦は出来ぬ
そこで贅沢にカレーライスを頼む

といっても上に比べたら安いものだ
まあ実際非常食のインスタントラーメンももう無くなってしまっていたのもある


ここら辺のロッジは何でかわからないけれども
頼んでから出てくるまでゆうに一時間はかかったりする

のでゆっくりとここで休憩がてら
溜まっていた洗濯物を強い日差しの中で干す


久し振りの美味しい食を食べ満足気に準備を始めると
何とこのタイミングで雨が降り出した


すぐに避難するも止む気配が無い20100523-5.jpg










一向に埒があかないので
もうしょうがないという事で少し弱くなった所を見計らって飛び出た


20100523-6.jpg


そうすると雨は止みだした





山の雨は一度降ればまあ雲は去って行くものである




それでも一応ベトナムのサパで買った
防水のゴアテックスのアウターを着て歩き出す

すぐに汗が滝のようにアウターの中を流れ出して不快極まりない

脱ごうかなと考えていると
山の頂上付近から雷が聞こえてきた





山の天気は変わりやすいものである





いや、マジですか








今度は目の前に石段が現れる


登り出すとさっきのチョムロンのダメージが蘇る


必死に登り切るが
それはただの始まりにすぎず
すぐにまた次の石段が顔を出した


初日の石段を思い出す


そしてその場所よりもここが勾配がキツくそして距離が長い事を思い出す


ここがラスボスである事を思い出す


また雷が鳴る


そして遂に雨が降ってきた


まさに滝のような雨が






もうでも登るしかない


石段は順調にキツさを増してくる


息は上がって口は開きっ放しになる


そこから涎のようなモノが出てくる


鼻水も出てきている気がする


気がするのは既に雨で顔は水浸しだから


何が何だかわからないが兎に角ぐちゃぐちゃ


アウターの中は汗でびっしょり


アウターの外は雨でびっしょり






石段は一向に終わらない
雷は鳴り続けている

音までの距離はどんどん近づいている

音が近くなっているのは頂上が近づいている証拠でもあるのだが
そんな事を感じる余裕は全く無い

むしろ雷の音が大きくなっているのが
このキツさのBGMとなっている気がしてしょうがない

ラストダンジョンに相応しいといえば相応しい






何度も止まっては杖に寄りかかり


「あー、、」


「あー、、」


と瀕死の呻きを漏らす








一体何処をどうやって歩いてきたのかしっかりと記憶出来ていない
思い出そうとしても頭の中に出てくるのは
保存状態が悪くてがざがざに画質が落ちてしまったような映像しか出てこない

その映像には
狭くなった視界に入ってくる細かく積み重ねられた道の断片を
一つ一つやっとこさこなしていっているのだけが流れている










時間にして一時間少しだった


やっと上にロッジが見えてきた


ロッジまでの石段はこれまたきつかった


「何でこんなふうにするのよ、、」


でも何とかそれを登り切ろうとすると
ロッジの中から女の子が顔を出して声を掛けてきた


「是非ここに座って」


笑顔も最高だった


いやもしかしたらそう見えただけかもしれないが

そんな事を優しく言われたら
そりゃあ入っちゃいますよ


本当に倒れるように二人でそこに入った


きっとロッジの前にある高く積み上げられた石段は
こうやって疲れさせて客を入れる為に違いない







そこで少し休憩すると雨も止んできた
まさに悪夢のラストダンジョンだった

それにしてもこの一番キツイと思っていた
この場所でこのタイミングで雷雨だなんて

うまく出来すぎている








その後は何とも楽な道のりだった







ずーっと綺麗な平坦な道が続き
さっきまで呻き声しか出せなかった僕達は
ハイキングにでも来ているみたいにペチャクチャしながら
目的地である集落まで辿り着いた


20100523-7.jpg








7時間のトレッキング終了
ガンドルック泊

1900m地点





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    ふらふら何処かへ酒飲んで本読んで人と話してぼーっとして海に入って空飛んでバスに乗ってまたふらふら何処かへ、、何処へ?うーん。。とりあえずの試行錯誤継続鍛錬。

    2009年5月、日本を後にし、ゆっくりだけどそのうち加速予定。

    未熟ながらもなんとか自分の言葉で世界を書き起こしたい。ただいまその道中。


    name : LAN
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