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国の境目

[20100727]







ヨルダンとシリアの国境は噂通り厳しかった






イスラム諸国は宗教上の理由からイスラエルと激しく対立している
例えば、国民に対してイスラエル自体への入国を禁止している


前のブログに登場したマレーシア国籍のヤン

マレーシアもイスラムを国教としている為に
彼のパスポートにはイスラエルだけ入国不可という禁忌が書かれていた

これは当然イスラム教国を多数抱えるアラビア半島でも同じ事である
そしてこの解釈を自国民だけでなく世界の人々にも当てはめており
イスラエル出入国経験のある外国籍の人に対しても
協同してイスラム圏全体への入国を拒否している


ヨルダンもシリアも共にイスラム教国であり
上の理を追随しているのだが両者には立場の違いがある









ヨルダンとシリアは歴史上深い関係がある

大シリア主義という思想があって
シリアを中心としてヨルダン、レバノンなどを含む地域は
文化を共有していている

であるのに国境は厳しい




それはまさにイスラエルの存在




シリアはイスラム社会の悲願
『打倒イスラエル』の精神の先頭に立っているのだ
中心というよりも位置的に斬り込み隊長としての意味合いが強い

いまだに『聖地』を奪還できないシリアに対して
イスラム社会全体からの強いプレッシャーがあるという



といっても接している面積で言えばシリアよりもヨルダンの方が大きい
ヨルダンが急先鋒になってもよさそうなものだが
実はここにはカラクリがあった








アンマン郊外
例のツアータクシーで砂漠の一本道を走っている時に
フェンスに囲まれた場所を通った

快調に飛ばしていた運転手もここではスピードを落としていたので
どうしたのかと聞いてみると、なんとアメリカ軍基地という



日本でも有名だろうサウジアラビア王室とアメリカとの癒着とは別に

なんと、このアラビア半島
イスラエルのすぐ近くそしてイスラム教国に
こんなにも大きな大きな米軍基地があったとは!!



運転手は続ける

「ヨルダンは他のアラビア諸国とは違ってあまり石油が出ない
 米軍に土地を貸す代わりに多くの金を毎年貰ってるんだ」



本来イスラエルはイスラム教国である
レバノン、シリア、ヨルダン、エジプトに囲まれているにも関わらず
陸路での入国が可能な道(裏技のようなものだが)が二つある

その内の一つがヨルダンである

国内に米軍基地を置く
戦略的政治を行うヨルダンだからかもしれない




実はアンマンにはイスラエルから戻ってきたり
これから行こうとする旅人が結構いる

『イスラエル出入国者はいかなる者もイスラム圏への入国を許さない!』

なんていうのはただ形式化しているだけのようにも見えるが
みんなの期待を背負っているシリアはどうもそのようにはいかないらしい


という事で歴史的にも関係が深く
思想も同じようでありながらヨルダンーシリア間国境は厳しい
特にそういった外国人に対して














僕も国境でストップをかけられた

係員はパスポートを全ページしっかりめくる
それぞれのページに目を凝らす
イスラエル出入国の痕跡を探しているらしい


それで終わりかと思いきや

「少し待っていろ」

といきなり僕のパスポートを持って裏へ
そのまま40分程放置された


あの、世界でもトップと言われるくらいの信用を誇る日本のパスポートの力が
ここでは全く通用していない

窓口の前にはフランス人、フィリピン人、スペイン人など
僕と同じ様に待たされた人々がいた














みな一様に静かに待っている中、軽く騒動が起きた


僕の前に並んで待っていた40歳前後のスペイン人が窓口で声を出した

「そんな馬鹿な!」

すると建物の入口から軍の関係者らしき人が現れて
彼の両腕を掴んで引っ張って行く
彼は離されていく窓口に向かって後ろ向きにさらに大声を出した

「カタールでもヨルダンでも大丈夫だったんだぞ!」


その言葉に答える者は誰も居ず
ただ建物の中をこだました


さすがに僕は心の中で

『マジかよ、、』

と少し焦った










その後に無事にスタンプを押されて僕のパスポートは戻ってきた
僕はまだイスラエルには行っていないし当然の権利だ
むしろ待たせすぎだ、と係員から乱暴にパスポートを取り返すも
そんな強がりでもさっきの男の叫びはなかなか消えない










この旅の中でここまで『国境』を感じた事は無かった








有難い日本国のパスポートに感謝した事は幾度とあるし
多くの国との友好的な関係を築いた先人達の努力を無にしないよう
行く先々でその名に恥じぬよう務めているつもりだ

沢山の場所を渡り歩いている事が出来ている
この恵まれた視点のお陰でその先の『平和』という理想が垣間見えてきたりもする

平和主義者な訳ではないが
様々な違いがありながらも地球上に同時に存在するという
なかなか見い出せない事実を感じれるというのは幸せではある



だが、それだけを体験する訳が無い



同時にひしめき合う『平和』が存在すると同時に
そのままひしめき合う『対立』も存在するのは自明

自分の生活している場所とは別の所で確かに対立が存在している
それは皮肉にも世界は広いという実感にも繋がる





日本がある東アジアにおける対立とは別の対立をここで実感した事は
強く心に残った













国境はまさに

色々な事情を背負った国の境目なのだ











コメントの投稿

非公開コメント

No title

そんな厳しいのか。ちょっと滅入るな~

ただでさえ、3年近く日本に帰ってないから、印象悪いのに。

というかオレトランジットだけなのに、マレーシアのスタンプめちゃめちゃたくさんあるから、イスラエルへの入国は相当な時間待たされることになりそうだ

No title

おひさ。
今のシリア!!?って思ったら去年なんだね。
今内戦で死者出まくってるみたいだから心配なったよ。
らんげが行った中東としょーごが行く中東って同じ場所でも全く違うものになってそうで旅の空間軸だけじゃくて時間軸も感じれそう。
ブログ楽しみにしてるよ~

Re: No title

> salshogo

ちなみにシリアヨルダン国境よりもイスラエル国境の方が格段にタチが悪いそう
数時間またされるとな、どんなに外が暑くても上着を忘れないように、
冷房きついとな

というか今のシリアは民主化運動の方が大変だよね
一応国境は開いてるみたいだけど。。

Re: No title

> 祝

本当に久し振り!!
ブログ再開してるの誰にも気が付かれてないのかと思ってた(笑
そうそう、ちょうど今シリアが大変みたいでびっくりしてるよ。
心配してくれてありがとう。

三人で同時に旅に出てブログも別にしてるっていう醍醐味が遂に出せる時が来たかな!?
頑張ります!
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    未熟ながらもなんとか自分の言葉で世界を書き起こしたい。ただいまその道中。


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