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弾丸トリップ

[20100729]




大のお気に入りになったダマスカス
街の規模も大きいからまだまだ楽しめる
いつもならここに一週間二週間とダラダラ滞在するだろう

しかし今回はそうならなかった
というか、たった二泊したのみで
バスに乗って東、パルミラへ向かった


これは今一緒に行動を共にしているゆうや君の影響だ


















ここ数回のブログに何度も名前が登場しておきながら
全く説明していないなんぞ失礼千万というものだろう



ゆうや君

彼は、言うなれば『弾丸トリッパー』

日本ではサラリーマンというしっかりとした社会的地位を持ちながら
大学の時に成したいくつかの旅への欲求を持ち続け
さらに達成している人である

彼は有給を上手く組み合わせて一週間前後の連休を作り
一年に数度海外旅行を実現させている



会社で働いている(いた)方々にはわかるであろうが
一週間の休みがとれたところで思い切った海外旅行などなかなか難しい

まず休みの前に準備の時間が必要であるし
そして現地までの移動時間もかかる
移動時間は日本へ帰ってくる時もそうであるし
さらには社会復帰するまでのクッションの時間も必要だ

一週間からこれらの時間を引いたら
純粋に観光できる時間など三日くらいにしかならないかもしれない

日本から遠いヨーロッパなどは
移動時間がよりかかるので観光時間は減るというのに
逆に物価や飛行機代が高くついてしまう

となると、たまにの海外旅行といっても
どうしても距離的に近い東アジアや東南アジアになってしまう




だが、僕がダマスカスで彼に会った通り
ゆうや君は実に思い切って飛び出している

今回も日本からドーハ経由のアンマン入り一週間の中東の旅

きっと成田空港からアンマンの空港までですら
20時間以上の移動時間ではなかろうか



しかし、ゆうや君は
大学の時にした旅を見事に経験として身に付け
いちいちひとつひとつの事にビビる事無く進んでいく

小さな事にこだわり続けてしまったら
貴重な時間が失われてしまうからだ










僕の考えとして、

 時間に縛られるなんて肩がこって仕方が無い
 そんなの落ち着かないし
 急ぎたい時は急げばいいし
 でもじっくり『ここは!』って反応したら
 気が済むまでいなきゃ意味が無い
 折角来たのだから!

なんて思っている節があって
だからリスキーであっても半無制限な旅を選択した

それもあって、

 短期で訪れるのとは違う何かが体験できている

筈だと思っている時がある
いや、思おうとしている






でも、



それはよく考えたら違うのだ





























パルミラの宿はすぐに決まった

決めては『フリーで水がいくらでも飲める』



実際これは大事だった

別に水道水でも問題は無いのだが
やっぱり飲むなら美味しい方がいいし
それにここパルミラは、、、




20100729 (1)





メチャメチャ暑かった






アラビア海沿いの国々の暑さによって鍛えられた僕は
西アラビア半島の国々の暑さはそうこたえるモノでは無かった

しかし、やはり砂漠の真ん中というのはそう甘くは無い






パルミラは沢山の遺跡群を抱えるシリアの中でも
とびっきり重要性が高いと言われているパルミラ遺跡のお膝下

そのパルミラ遺跡は世界でも有数の規模を誇るローマ様式の街遺跡
『ローマ様式』と聞いて思い浮かべるような柱が砂漠の中に点々としている

そう、規模が大きいと言っても一つの大きな建造物がでーんとあるのではなくて
砂漠の中に一つの町がほぼ丸ごと遺跡となっているという規模の大きさである




だから室内の壁の装飾など触ってみたりはたまた遠目に眺めたり
なんていう余裕などなかなか無い

観光する者は日陰の殆ど無い砂漠を歩き回らなくてはいけないのだ





砂漠の日差しはそれはそれは厳しい

直接太陽を見ている訳では無いのに目がすぐに痛くなってくる
というか顔を空に向ける事すら辛い
気温は宿の人曰く50度を超えているそうだ

そして日中にしかも直射日光に浴びせられ続けるなど
一体体感温度はどうなってるのだろう


そんな所で、水は必要不可欠


勿論、あっという間にぬるま湯になってしまうが







早朝にダマスカスを出てきて昼過ぎにやってきたパルミラ
移動のバスで疲れていながら
さらに宿に着くまでのちょっとでもかなり暑さにやられている
一息もせずにすぐに砂漠へ繰り出すなど、、、


と、なるところだが、
僕たちはすぐに出発した

ゆうや君はこの一泊だけしかパルミラにいる事が出来ないのだから
























ダマスカスでゆうや君と出会ってから数日であるが
彼のバイタリティと言ったら驚愕であった


限られた日程

その中で最大限に楽しむべくしっかりとモチベーションを持ってきている


僕とゆうや君はダマスカスのウマイヤドモスクがいたく気に入って二度も行った

モスクの広場で仰向けになって
広場に響く子供の声を聴きながらただ空を眺めたりした

そういう僕がずっとしてきたような
のんびりとした時間の過ごし方も彼はしていながら
それだけに終わらず精力的にいろいろな場所を訪ねようとした


ダマスカス初日僕は近所を散歩して宿に戻ってきた
そんな僕よりも数時間遅れてダマスカスにやってきたゆうや君は
宿にやってきてからすぐに出発してウマイヤドモスクへ向かった
近くのバザールも見学した

次の日にはボスラへショートトリップ
その帰りにまた街を散策して再びお気に入りのウマイヤドモスクへ


僕は人と行動するのが好きであるから
初めは興味本位もあって一緒に行動を共にした

『きっと独りなら行かないだろうけど、、』

そんな気持ちもあったかもしれない
でも気がついたら、

一緒にあそこへ行こう!
ここへも行ってみよう!

となっている自分がいた
ゆうや君が精力的に連れていってくれる場所が
本当に見事な場所だったから












僕がどんどんとのんびり屋になった言い訳のひとつに
兎に角疲れてしまうという事があった


旅をしてると『家』という物が無いから
常に一日先を気にしなくてはいけない

明日どこにいるか
そこまでの移動手段
その先の宿

言ってみれば自分が歩いている道一歩先の場所を
コンクリートで固めながらいちいち歩いている感じ

なかなか精神力を使うものだから
いつの間にかそっちに力を温存しようとしてしまう

それじゃあ旅に出ても本末転倒じゃないか、となってしまうが
致し方ない、さすがにこれには観光だけでなく生活もかかっている




そしてもうひとつ


僕は現地の空気感や生活のリズムが知りたいという欲求があった

こればっかりは本当に屁理屈っぽいのだが
でもやっぱり観光に精力を使っている状態では
現地の生活感は見えないとは今でも思う

だからなるべく観光色の強いところから離れようとしていた節はある


この空気感と観光色の二つは殆ど相反する要素だと思っていて
二つをなるべく切り離して好みの空気感にどっぷりハマろうとしていた










言ってみればゆうや君の弾丸トリップは
その僕の最も避けるべき対象であった

が、いつの間にか僕はそこにのめり込んでいた


いや、今思えば、やっぱり僕の想いは屁理屈であったのだ
空気感と観光色は相反するものでは無いのだ

それをゆうや君は体現していた


きっとただ言われていただけなら僕は断固として拒否していたに違いない
いつの間にかのめり込んでいたのはきっとゆうや君の人柄にもよるだろう




























宿から出て道を数本横切るだけであっという間に砂漠に出た

その頃には既に冷水として持ち出した物は
体温くらいの水になっていた


裸眼の徒歩で逃げ水が確認できる
本気で地面がゆらゆら見える

真っ白な砂漠の中ただ真っ直ぐ伸びる一本道は絶望感が込み上げてくる


20100729 (2)




ただ、

愚痴は言いながらも
それでも足は前へ進む









いつの間にかすぐ右に沢山のローマ様式の柱と石が積み上がった所にやってきた

どうやら昔の目抜き通りだった所らしい
ポツポツ観光客らしい人影も見える

そこに吸い込まれるように入っていく


20100729 (3)



砂漠の色と全く同じ柱
砂漠の真ん中だから音は反響せずに飛び散って音環境はひらべったい
太陽は照りつけて頭はぼーっとする

そんな中、全くの自然とは違った
明らかに人の手が加わった形跡がある場所を歩いていると
何とも言えない寂寥感を感じる

こんな暑い中で心の中に芽生える少し冷たい気持ちは
何故か悪い気はしない


20100729 (6)

























ゆうや君と僕はあまり言葉を交わさずに進んだ

会話をする余裕も無くなったというのが正確か
ただ平地を歩いているだけなのにもう息が上がり出したのだ




観光は結構体力を消耗する

遺跡や大自然などは大抵非日常の場所にあるのだから
そこに行くまでには普段使わない労力を必要とする

さっきの話で言えば
例えば一年の有給を固めて連休を使って海外旅行またはバカンスと言っても
結局予定を詰め過ぎたら疲れて帰ってきてしまうのだ


折角の休みを、、


それじゃあ意味ないじゃないか
折角海外にくるんだったらのびのびしたい

そう思ってた
短期で来たらそんな『のびのび』した時間を過ごすのは不可能だ
と思っていたのだ



一度と言わず何度も僕はゆうや君に
そんなタイトなスケジュールで疲れないか聞いた

「うーん、確かに疲れるけど、、、
 でも気持ちが違うからね
 会社で働く疲れと違うから疲れても結局リフレッシュになるし」


理屈では何となくわかってはいたけれども
そうやって体現しているゆうや君に言われると
初めて言われたみたいにビビっときてしまった


『のびのび』とは『伸び伸び』である
のんびりゆっくりする事とは違うのだ

両手を大の字に広げて大あくびをする事では無いのだ
両手を空に伸ばして鼻から新鮮な空気を思いっきり吸い込むの事なのだ


























人の少ない遺跡の目抜き通りを歩いていると
向こうに人よりも数倍大きなラクダが居た


20100729 (4)


ラクダの装飾からみてどうやら観光客向けの商売らしいが
側にいるラクダ使いは商売する気があまりないらしく
日陰の石に座り込んでのんびりしている
この日差しでは仕方ないだろう


家族連れがやってきて子供がキャッキャ声を上げている

そっちの方へ顔を向けると二頭のラクダがいる
一頭はびしっと立っているがなんともう一頭はへばっているではないか

砂漠と言えばラクダ
あのラクダが暑さにヤラれてるではないか


思わず笑ってしまったが
いや、ちょっと待て


これぞまさにしゃきっとゆうや君とぐったりした僕ではないか



20100729 (5)
























ラクダを過ぎるとまた寂しい目抜き通り

先には神殿跡がありそしてそれを見守るように丘が裏にあった



「あそこまで行こう」



無意識に声に出していた




想像していたよりも随分と距離はあった
しかも途中から上り坂になり
結局石、というより岩がゴロゴロとする山道になった

けど、


なんとなくその先にはすごい景色が待っている


今までゆうや君が見せてくれたような景色がきっと待っている
疲れるけどその疲れはきっと後で爽快な気持ちをもたらせてくれる

そんな確信だけを信じて登った
























景色は見事だった

全てを見渡す



20100729 (7)






























ゆうや君は明日ダマスカスまで戻り
さらにアンマンまでとんぼ返りして日本に戻らなくてはいけない

今日が最後の夜


20100729 (8)



僕たちは郷土料理であるラクダ肉を食し
パルミラ遺跡で一番の穴場と言われる夜
二人でビールを買って遺跡まで向かった


夜は昼と違って随分と歩きやすかった
街灯など皆無だが先に見えるオレンジ色の光を頼りに歩いた


それは遺跡を照らすライト




パルミラ遺跡は何と入場ゲートというものが無い

言ってみれば砂漠に『放置』されているといってもいい
ので、夜でも自由に入れるのだ




一番大きなアーチ状の遺跡の前で
僕たちはiPodから音楽を流しながらビールで乾杯をした

ローマ遺跡のライトアップに囲まれながらの乾杯


20100729 (9)






こんな贅沢があるだろうか









ゆうや君、ありがとう



20100729 (10)










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非公開コメント

No title

あの時は僕のタイトなスケジュールにつきあってくれてありがとう。
ちょっとLAN君を疲れさせてしまったかもしれない。
それにしても、ウマイヤドモスクとか夜のパルミラとか、懐かしいね。シリアはまたいつか行ってみたい。

Re: No title

> Yuya
何を言ってるんだい!最高に楽しかったよ。2泊3日とは思えない内容の濃さ。
むしろ僕の金銭感覚に無理に付き合わせてしまった感があってこっちこそごめんなさい。
いや、それにしても無事にブログ書けました、一年半経ちましたが(笑)
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Profile
    ふらふら何処かへ酒飲んで本読んで人と話してぼーっとして海に入って空飛んでバスに乗ってまたふらふら何処かへ、、何処へ?うーん。。とりあえずの試行錯誤継続鍛錬。

    2009年5月、日本を後にし、ゆっくりだけどそのうち加速予定。

    未熟ながらもなんとか自分の言葉で世界を書き起こしたい。ただいまその道中。


    name : LAN
    now : Quito ( Ecuador )
    latest update : 20120816
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