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長い一日

20120206-2









アヤカちゃんをバス停のベンチに座らせ
みんなが看病している間
僕は銀行を探しにバスターミナルを後にする


これくらいの観光地のバスターミナルなら
銀行のATMくらいありそうなものだが
何と無いというのだ

街の人に聞きながらドンドンとターミナルを離れて
15分歩いてやっと発見

お金を手に入れてからアヤカちゃんの為に
冷たいジュースを買ってターミナルに戻ると
何故かツウとジュンコしか居ない


「ベンチに横になってたら警備員の人に注意されて
 気分が悪くて動けないと言ったら
 医者がいるからって、ターミナル併設の医務室に連れて行かれた」


という

愛二はその付き添いで向かったらしい


このジュースを渡したいし
何より二人はアルゼンチンのお金を持っていない
見たら二人の荷物丸ごとここに置いてある
このままではきっと不便であろう

それに僕達もいつになるか分からないこの状況下で
先に宿の場所を確認して二人が帰ってきた時
そして勿論体力的に限界が近づいている僕達自身の部屋も
チェックインして用意しておかなくてはいけない



僕は二人に待っているように伝えて
ターミナル内にあるという医務室を探しに
アヤカちゃんと愛二の全荷物を無理矢理肩に載っけて歩き出す



歩き回ってもなかなか見つからないので
バスターミナルの入口に居たタクシーの客引きのオジサンに
何処にあるか聞いてみると


「ターミナル内に医者はいないよ」


という返事
そんな馬鹿な、と思うが何度聞いてもそう言う

仕方無く


「この近くに病院はあるか」


と聞き
言われた方角へ向かう







今までの移動でヘトヘトだというのに
さらに二人分の荷物を持って
パラグアイに負けずとも劣らない日差しを浴びながら
必死に歩いた



辛い事は短時間のうちに済ませれば、、



という例の精神で僕は休まずターミナルから30分弱程歩く
途中人に聞きながらやっとの思いで病院に辿り着く

地元の人がごった返すロビーの中
みんなに異質の目で見られながら
息を切らせて聞く


「に、に、、日本人、、ふ、二人、、」


ハッキリ言って全くスペイン語の出来ない僕
意識も朦朧としていてどう話していいかわからないから
単語だけで訴える


こんな地元の病院

アジア人が二人来てて
その後に変なアジア人が大きな荷物を持ってやってきたら
きっと悟ってくれるだろう

そういう勢いでやってきたが何だか反応が悪い





もう埒があかないので仕方無く
僕は沢山の好奇の目にさらされながら
再び炎天下へ出る


必死に足を前に出してターミナルへ

するとターミナルの方角から
救急車らしきが走ってくるでは無いか

まさか、と嫌な予感がしつつその車を見送る

窓の中を見てみたかったが
やはり中を覗く事が出来ず
そのまますれ違った











やっとこさターミナルに戻ると
やっぱりな返答が


「どこまで行ってたの!?
 今さっきアヤカちゃんが愛二と一緒に車椅子でやってきて
 しっかりした治療が必要だって救急車で病院に向かったよ」


膝がガクっとなってしまいそうになるのを必死に堪える

ここで挫けたら絶対にもう動けなくなってしまう
まだ宿にだって辿り着けてないのだ

きっと今あの病院にあの救急車で行ったに違いない
まだ荷物は僕が背負っている
行くしかない


「やめときなよ
 もう汗びっしょりだし
 絶対この負の連鎖止まらないって
 また上手くいかないよ」


そうジュンコに諭されるも
僕はまたターミナルを後にする
二人の荷物を持って






分かっている、きっとこれは負の連鎖に陥ってる
でもそう考えるなら断ち切るキッカケが無いじゃないか

あそこで待っていたって、じっとしていたって
周りの環境はどんどん変化していって
負の出来事は襲いかかってくる


僕の経験からしてみたら

その負の連鎖の速度を上げてやって
負の時間を少なくしてやる事の方が大事だ

負というモノを考えるなら正がやってくるハズで
時間に限りがあるのなら早めに正の時間に突入すべく
負のトンネルを抜けるべきなのだ



どっちにしてもジッとしていられなくて
というよりも今止まってしまったら
本当に動けなくなってしまう恐怖感があって

自分を鼓舞しながら
僕はまた必死に足を前に出した















さっきよりもさらにおデコを汗でテラつかせながら
僕は受付の女性に訊ねる




、、



も、彼女は「また?何度来ても一緒よ」という
呆れ顔で首を横に振る

そんな馬鹿な、確かに居るはずだ!

こっちの切羽詰ったのを感じ取ってくれたのか
何処かに電話したりしてくれたが
受付の女性はやはり首を振るばかり



さすがにここに来て笑ってしまった

もうここの線はダメだ
きっと会えないだろう



僕は今度は好奇の目に対して
笑顔で応答する余裕を見せて
病院を後にした

いや、余裕はハッキリ言ってないのだが
何かにとりつかれた様に切羽詰っていた感じは
すっかり汗と共に流れて去っていた










きっと変にポッカリと空いた意識のせいだろう

「これから宿を探しに行かなくてはいけないから
 もうちょっと街を知っておく必要がある」

と独りごちて帰りは違う道を通って行ったら
行き止まりにぶち当たって
急な坂を登る羽目になった


もう、本当に笑うしかない






ターミナルに戻ってから
僕は荷物を置きベンチに座り込む

「しょうがないよ、飲みな」

と促されて僕はアヤカちゃんの為に買った筈のジュースを飲む
何がどうあるべきでこうするべきモノ
なんてのがすっかりグチャグチャな状態







さて、二人に今この段階で会うのは諦めた
先に宿に向かう事を考えよう

またすれ違いがあったとしても
そうであれば荷物は宿に置きっぱなしに出来るから
もうちょっと動きやすいだろう


このバスターミナルに着いた時は
まだ歩いて宿を探す余裕があったような気がしたが
もうそんな気持ちは何処にも見当たらない

タクシーで街中へ向かう事に
さすがに5人分の荷物があるのだ






幸いだったのは珍しく僕達は事前にネットで調べて
宿を予約していた事だ
タクシーの運転手に宿の名前を告げる


ぐったりしながら外の景色を眺めていると
僕がさんざん通った病院の前を通った
そしてそのすぐ先が宿だった

もうどう反応していいか分からない






一体今日僕は無事にベッドの中で眠りに付く事が出来るのだろうか
本当にそのイメージがつかなかった
まだまだ先の事のように思えた

そしてその予想は悲しいかな宿の受付についても
やはり間違ってなかった










「今日5人で予約している者ですけど、、」




「え?!今日はもう満室なんですが、、」












ああ、、

僕はきっと気が付かない内にトンデモない程の
悪事をこの人生に沢山成してきてしまったに違いない

懺悔をしたくなるようなこの仕打ち



僕はしっかりネットで予約して
その予約番号も控えてきているのだが
それを出して抗議する力が全く残っていなかった


代わりにジュンコが掛け合ってくれる

その姿を頼もしく、しかしただ呆然と眺める自分


もう心は尖った部分など無くなって
というよりも随分と削れてしまって
すっかり小さく丸くなってきたかもしれない









結局宿には三人部屋だけは用意できるといい

二人は別の知り合いのホステルに融通を聞いてもらって
そこに泊まる事になった


僕とジュンコが別のホステルに泊まる事になったので
ツウに少しの間待ってもらって
僕達はまたリュックを背負って受付の女性と向かう

すぐ近くではあったがもうヘトヘト



もう何もかも信用出来る状態というか
何が起きても不思議では無かったので
受付の女性と新たに紹介してもらったホステルの受付が
話し合っている時も僕はまだベッドで寝る想像は出来なかった





さすがに無事に鍵を受け取った僕は
今日初めて物事が上手く進んだ錯覚に陥って
光を感じるまでだった


きっとそれがトンネルを抜ける鍵にもなったのかもしれない













僕達がエレベーターの無いホステル内を必死に登って
荷物を置いてチェックインの手続きをしにまたロビーに降りくると

なんとそこにはアヤカちゃんと愛二が居るではないか!!







病院から無事に戻ってきたはいいが

何故予約した宿では無くて
不測の事態で初めて紹介されたこのホステルのロビーで
あれだけ会いたくても会えなかった二人にバッタリと会えるのか


















理由がまた不思議だった


実は愛二に、僕は今回の予約した宿の名前と住所を伝えていなかった
本来あまりこういうミスはしないのだが
すっかり5人で行動するのに慣れてしまって
そんな単純な事を怠っていた


では何故二人はこのホステルにやってきたかといえば


僕はペンション園田でプエルトイグアスの宿を探している時に
ネットを見ながら「これどうかな、よさそうだけど」
と軽くホステルの写真を見せていた
そのホステルがたまたま今回紹介されたホステルだったのだ


だが、結局僕は違う宿を予約した

僕は違う宿にした事を伝えたつもりだったが
愛二の頭の中には写真付きで見せられた
そのホステルの方が印象に残っていた


病院に居る時に愛二は持っていた i-Pod touch で
例の写真を頼りにこのホステルを調べ上げ
ロビーの人にアジア人が泊まっていないか
確認している所だったという

(まずこの病院でネットが使えた事がビックリだが
 ここで使えなかったらまた面倒な事になっていただろう)
























こうして無事に5人が揃い
無事に5人ともベッドで眠れる事になった



この長い一日

無事に乗り切ったお祝いに
高いとは知りつつホステルのビールを買い
みんなで乾杯









団体行動とは難しいものである



そして何よりも、

もう無茶が通る身体では無いのである



というのを再確認した日だった




















それにしても書いてても疲れる記事だった、、

写真が無いのはご勘弁
そんな余裕は一切ございませんでした、、













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    ふらふら何処かへ酒飲んで本読んで人と話してぼーっとして海に入って空飛んでバスに乗ってまたふらふら何処かへ、、何処へ?うーん。。とりあえずの試行錯誤継続鍛錬。

    2009年5月、日本を後にし、ゆっくりだけどそのうち加速予定。

    未熟ながらもなんとか自分の言葉で世界を書き起こしたい。ただいまその道中。


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