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笑顔の嵐

20120209






新しい国に入って
いきなりバスを何台も乗り継いで長距離移動するのは
出来れば避けたい事だ

その理由はいくつかある






まずはお金


このご時世、世界中にATMはあるので
お金を手に入れるという事自体はさほど難しい事ではない
(手持ちに有るかどうかという話は置いておいて)

問題はいくら引き出すか、という事だ


ある程度まとまったお金をまずは引き出せばいいというのはわかるのだが
国ごとに一度に引き出せる限度額というものもある

海外の銀行を経由して下ろすので
手数料も何重にもかかってくるし
為替にも左右されてしまう
だからあまりやみくもに銀行からお金を引き出したくない

さらには満額下ろした所で大概足りない
結局引き出しは数回にわたってくるので
先の事まで考えて何回分かに収めるつもりで使っていく

という計画も立てなくてはいけない


しかし、いきなりの長距離移動となると
まとまったお金が最初から必要になってくるから
また困る





さらには物価


まだ国に入ったばかりなので
実際に滞在中でいくら程使うのか
いまいち把握しきれないという事

数日滞在してみないと物価などというものはわからない

それなのにバス会社など大概いくつもあったりするので
それぞれ地道に値段をチェックしていかなくてはいけない


その地に足が付いていない状態の観光客こそが
一番狙われる訳で

国境を越えてきたばかりのバスターミナルには
変な値段をふっかける輩が沢山いる






次は国のルール


それぞれの国々には当たり前だがルールがある
いくら隣の国同士であったとしても
有るモノが無かったり、不必要なモノが必要になったりする


例えばターミナル使用料なるものがあって
バスに乗る前に事前にあるカウンターで
買っておかなきゃいけなかったり

国の規模によって
街内にバスターミナルがいくつもあって
移動しなきゃいけなくなったりして
時間の調整も気を遣う


街の中心部にターミナルが位置づけられているか
郊外に位置づけられているか

それも事前に準備していくべき事が
大きく変わってくる


同じ国の中の都市間移動なら
大概は同じような雰囲気なので
慣れてくればある程度の予想が出来るが
国が変わるとそうもいかない


一番は気持ちの問題だ

治安の具合も変わってくる
街の雰囲気というモノがあって

ヤバそうな所はいってみれば空気が違うが
国が変わってしまうと
全体の雰囲気もガラッと変わってしまうので
そんな勘もあったものではない


これもいってみればその国のルール
歩き方のルールがまだ身についていない

そんな時に長距離移動など恐ろしい
バスの中だって犯罪は起こりうるのだから





土地勘だって無い訳だし
言葉も変わってくる

兎に角、全荷物を持って移動している上に様々な障害


国を越えてのいきなりの長距離移動は
心身共に大変な負担である





















それでも僕達は移動した

大小合わせて7本ものバスを乗り継いだ



プエルトイグアスのバスターミナルから
国境までバスで向かって越境手続きを済ませ
そこからフォスドイグアス行きのバスに乗り
道端で下ろされて市バスターミナルまで行き
長距離バスターミナルまで市バスで向かい
ロンドリーナまでの夜行バス
そしてそこからアラサトゥーバまでの長距離バスに
そしてミランドポリスへまた長距離バス
そしてさらにアリアンサ村行きのバスを途中下車




こんな面倒な行程を踏みながらも
胸に膨らませている大きな期待の火は消える事は無かった

僕達をめげさせなかったその目的地の名、


























『弓場農場』



























この地にどれほどの魅力があるのか

それは実際に体験した
のちのブログにその場を譲るとして


今回は

この道中に僕達の疲れを癒してくれた
存在について書こうと思う














いくら『弓場農場』という場所が魅力的であっても

ヘコタレやすい僕達が
こんな七面倒臭い移動の途中で弱音を吐かない訳が無い




確かに最初の頃は

「やばい、楽しみで仕方が無い!」
「遂にやってきた!」

そんな発言で一杯だった


ブラジルのバスが想像以上に快適で
田舎に行っても道は平らだし
兎に角キレイさに誤魔化しが無かったのも
僕達の背中を押してくれた




ただ、

それでも後半にもなってくると
口数は減ってくるものである

そんな僕達に追い打ちをかけるように
最終バスの乗り換え地点ミランドポリスで
乗るべきバスをちょっとの差で逃してしまった

ミランドポリスという街までやってくると
もう随分と田舎の方で
お目当てのバスも一日に数本しか出ていない


バス会社の窓口の男に聞いてみるが
いまいち埒が開かない

「大丈夫、あっちで待っていろ」

の一点張りで

「あっちってどっちだ?」

と聞いてみるも
何故か他の客にはちゃんと対応していて
忙しいそうにしていまいち取り合ってくれない


すると売店から変なおっちゃんが出てきて

「ユバだろう、キミ達」

と陽気に話しかけてきて
こじんまりとしたバスターミナルに
これまたこじんまりとした車が停っているのを指差して

「タクシー」

と、言う


軽くあしらってもしつこく誘ってくる

日陰でも十分暑いブラジル
既に20時間以上の移動でさすがに疲れもあり
彼の言葉がイライラを募らせてくる

もうよくわからないので
一応バス会社のお兄ちゃんが指差した方にある
ベンチに座ってみるもどうも落ち着かない







プシュー!






とバスが停まる音が頭の後ろから聞こえたので
後ろを振り返ると確かにバスが停まっている

バスターミナルの外であるが
バス会社のお兄ちゃんが指差した方ではある


(まさかあれではなかろうか?)


見逃してしまってもイヤなので
バスターミナルを出て
その市道の脇まで荷物を持って行く

幸いベンチがあったのでそこに腰を掛けて待つ















そこには大きな木が沢山植わっていて
涼しいそよ風が吹き
とても気持ちが良かった

フー、と軽く息を吐きながら
上を向いて木漏れ日が踊るのを眺めていると

ふと後ろの建物の方から子供の声が聞こえてくる


しかも沢山









振り返って張られている網を覗いてみると
どうやら小学校のようで
沢山の子供達が校庭を走り回っていた


この際、という感じで話し掛ける


「アリアンサ村行きのバスってここから出てる?」


物珍しいアジア人が居る

という事だろうか
そこら辺に居た子供達が一斉に集まってきた

ワーワー、口々に叫び出す
その騒ぎを聞きつけたのか先生がやってくる


「そのユバという所の電話番号はわかる?」


先生は僕達を職員室まで連れていってくれ
電話を掛けてくれた

















お目当てのバスは二時間後に
さっきのバスターミナルから出るという事を
電話を通じて知る事が出来た


普段なら、この先生に感謝しつつも

「あのバス会社の男、ちゃんと言いなよ!」
「この疲れであと二時間もここで待たなきゃいけないのか、、」

そうすぐに愚痴ってしまいそうになるのだが
そういう暇も無い程あっという間にこの時間は過ぎてしまった




発端はあるオジサンの登場である




僕達の座っているベンチの前にバスが停まった
オジサンが降りてくる

「ようキミ達、どうしたんだい」


陽気なオジサンはここの小学校のスクールバスの運転手らしい
そのうち話していると

「学校の中、入って遊んでくるといい
 荷物は僕が見ておこう」

なんて言ってくれた


普通のバスターミナルでそんな事言われたら
最高に怪しい文句だが
スクールバスの運転手で
しかも目の前にその学校があるのだ

僕達はお言葉に甘える事にした


ただ、これが嵐の始まりである













嵐といっても災難が降りかかった訳ではない
笑顔の嵐が僕達の周りを取り囲んだのだ



20120209 (5)




スクールバスがやってくる時間である

ちょうど放課後の校庭に僕達は飛び出してしまった




この日ほど子供の好奇心を生で感じた事は無いかもしれない


さっきまでの一人やってきて
また一人やってきて

という生易しいものでは無い


校庭中の子供達が
それこそ『ドッ!』と足音を踏み鳴らして
走り寄ってきた


20120209 (1)



初めは写真を撮ってとせがむ

口々に何かを叫ぶ




程なくして

誰かがノートを手渡して


「名前書いて!」


とやったからさあ大変



20120209 (3)




みんな遅れを取るまいと
ノートを持ち出してやってくる

中には校舎にノートを走って取りに戻っている子もいる

愛二とジュンコと僕と
三つの団子が校庭の中に出来る



20120209 (4)



書いても書いても
後ろからどんどんとノートが飛び出してくる


ひやー!!
こっちは疲れてるというのに

というか手書きで漢字なんか最近全然書いてないから
手首がもうクタクタ、、、

といっても、
みんなは必死の笑顔で僕達にせがんでくるので
どうも断れない















最高の子供の笑顔















これ、

これこそまさに何ものにも変えられない
確かに世界の宝なのかもしれない

僕はこういう景色を見たくて
世界に出てきたんだよ


何だかそういう事を
もみくちゃになりながら突然思ったりした

そう思うとどんどんと手首は動いた


マジックのようだった















スクールバスの発車クラクションがなってもなお
サインの行列は続いた



20120209 (6)




出発の時はみんな窓から手を振ってくれた




20120209 (8)





たった二時間

あっという間だったけど
何だか本当に掛け替えの無い時間だったように思える



20120209 (7)




証拠にさっきまでのイライラは
全く姿を消していて

気持ちの良い心の痺れが残っていた






僕達は最後に最高の気持ちで弓場農場へ迎えたのである





20120209 (2)











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    ふらふら何処かへ酒飲んで本読んで人と話してぼーっとして海に入って空飛んでバスに乗ってまたふらふら何処かへ、、何処へ?うーん。。とりあえずの試行錯誤継続鍛錬。

    2009年5月、日本を後にし、ゆっくりだけどそのうち加速予定。

    未熟ながらもなんとか自分の言葉で世界を書き起こしたい。ただいまその道中。


    name : LAN
    now : Quito ( Ecuador )
    latest update : 20120816
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