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温泉

方角からいって
駐車場の目の前のビーチから朝日が昇ってくる予定だった
その景色を見る事によって
この車中泊の辛さを何とか誤魔化そうとしたが
そうもうまくいかないようで
前日からの白く重たい雲は
今日も引き続き覆っている


みんながまだ起きている時はまだ車の中も暖かかったけれども
寝静まってから
どんどんと車中は底冷えしてきて
何回も起きた
起きると背中や腰の痛みが襲ってきて
そしてその痛みに冷たさが響いてきて
その度に口から声を漏らして体勢を変える

それを延々と繰り返していたら
いつの間にか朝になっていた


この体勢からすぐに抜け出したくて
扉を開けるとすかさず冷たい風が入り込んできた

本当に寒い
日本から出てきて一番寒く感じた瞬間
お陰で一瞬で目が覚めた


すぐに車の外に出て背伸びを
と思ったけれども
本当に寒くて
身体を広げたくない


今日は目の前のビーチに温泉を掘りに行く


うーん聞いただけでは
本当にあっつあつのお湯が出るのか心配だ
だって波はすぐ傍までやってきていて
海の水がぬるいならまだしも
ちゃんと海水の冷たさを残している感じだ

この寒さで行って大丈夫だろうか
しかもまだ身体はきついし
当然のように車の中は温かい


ぐずっていたら
愛二が何処からかシャベルを見つけてきていた

もう当然のごとく行くんだろう
いやまあここまで来たからには
行かなきゃいけないよな

車の中で包まっていたい身体を何とか動かす


このホットウォータービーチ
干潮の時に現れるビーチ
その場所を掘ると温泉が出てくるという話だ

今日の干潮の時刻は
午前の6時辺りから


車の中で寝て
すごく冷たい風の吹く中
寝起きの冷え切った身体を
冷たい海の目の前まで持っていかなければならない
それをするのにぬるかったら
一体何処にこのわだかまりをぶつければいいんだ


そんな下らない事を延々と考えていたら
もう愛二とサトはビーチに向かい出した

行こう
ここまで来てしないのは
これからの様々な状況を
色々なチャンスを逃してしまう
その始まりになってしまうかもしれない

寒いのに
ビーチサンダルを脱いで
裸足になってビーチへと向かう



向かっていくと
ビーチには人影が見える

近づいていくと
夫婦らしき人達が本当に水着を着て
砂を掘って堤防を作り
溢れてきた水に身体を浸している

でもその溢れてきた水はほんの少し
大体底から5cmくらい
そこに身体の大きな2人が窮屈そうに押し込まれている

その顔はリラックスしているとは
とても見えなかった
何とかその水に浸ろうと必死で
滑稽な感じがした


ますます怪しいぞ
これは大丈夫なのか

しかしここは飛び込むしかない
掘る砂は目の前にある
シャベルも僕達の手の中にある


さあ掘るか
さてどこを掘ろうか

少し離れた所に親子が同じように
堤防を作って子供達が浸っている
ポイントなんて知る由も無いから
とりあえずその二組の中間のポイントを掘り始める

どれだけ掘ったら湧き出てくるのか
いやむしろ湧き出てこない場所もあるかもしれない
そう思い始める前に
すぐに何かが湧き出してきた

まさか

一気にテンションが上がる
尚吾が足の指先で触る
その足先と口元に注目が集まる


20090911-1.jpg



冷たい

やっぱりそうか
そりゃそうだよな

この納得が
ビーチからそんなに熱いお湯が出てくる筈も無いなのか
そんなに簡単にポイントがわかるもんじゃないよな
っていう事なのかよくわからなかったけれども
もう何かこれで楽しんでしまえって
何となく頭がハードルを下げてしまって
そこらじゅうを闇雲に掘る作業になってしまった


そうしたらさっきの窮屈そうに入っていた夫婦の奥さんの方が
気が付いたらすぐ傍までやってきて
そこは掘っても駄目だよ
ってそうやって言ってくれた


でも色々試してみるけれども
やっぱり全然駄目だ

ふと親子の方を見てみると
そこからは湯気が立っているではないか
あれは熱そうだ
相当暖かいんだろうか


20090911-2.jpg



ポイントを探す時に
そこから溢れている水
そこに足を踏み入れてみると
本当にめちゃくちゃ熱いじゃないか

俄然やる気が出てきた
これは本当に温泉だ


実はというか当然なのか
2日シャワーを浴びていないこの身体
そして冷め切った身体を癒してくれる
奇跡の水

それを求めて
本格的に火がついてきた


でもやっぱりなかなか出ない
やっぱり何も情報を持っていない人間は
こうやって負けていってしまうのか

そうやっていると
サトがその親子の父親と話をして戻ってきた
そこで衝撃的事実を知る


このホットウォータービーチ
掘って温泉が出る所は二箇所しかない
それはつまり
今の親子が使っているポイントに
そして夫婦がつかっているポイントだ

じゃあ駄目じゃんか
ていうかホットウォータービーチなんて
地図では随分と長い距離を書いているのに
たったの二ポイントなんて
しかもその二ポイントの場所を書かず
さも色んな場所からぐつぐつと下からやってきています
と言わんばかりの看板がビーチの入り口に立てかけてあって
詐欺じゃないか
急にシャベルを放り出してそこに座りだしたくなった

でもそこでニュージーの優しさが

父親が是非試してみて
って言ってくれたのだ


うーん
やっぱり自分の力で探し出して
そしてうわーってみんなで叫んで
そうやって入るのがいいじゃないですかね
その感動が
だから人の手を借りるのはちょっと

という謙遜を一度は出しかけて
でもやっぱり寒さに負けて
お邪魔させて頂く事に



温かい
ゴールドコーストの強い日差しで
ずっとぬくぬくしていた身体
ニュージーはその身体を否応なしに冷たく包み込んでいた
そして重たい天気
車中泊
キッチンも当然の如く無いから食も温かいものを食べていない
身体が温かいモノから随分と遠ざかっていた

その温かみが今足から伝ってくる

熱のありがたみ


当分そこに浸りながら雲の厚み負けないように
強く光る朝日を眺めていた




身体の疲れも少し回復し
さてドライブの再開

僕達はニュージーランドの北島を
車を借りてぐねぐねと下に下っていく手段を取った
行き先も決めずに
車ならすぐに方向転換も出来る

この国の旅
やっと始まったけれども
ここもこれからの旅とは少し趣が違っている

それは出国の日付が決まっているという事だ
19日にシドニーで人と落ち合う事になっている
それまでに南島のクライストチャーチまで行かなくてはいけない

あまりゆっくりとはしていられないという事だ


行き先も決まっていないが
出る日は決まっている
ゆっくりといろいろ滞在してどっぷりと浸かって
そういう訳にはいかない

何かを感じる所
それをすかさず汲み取っていかないといけない
何かそういう嗅覚を試されているみたいだ



ガイドブックに沢山載っていた
ロトルアという街に向かう事にした



こっちの道は相変わらず真っ直ぐで
両側には大きく広がる草原と遠くに
雲に霞んで見える山々

きっと晴れていたらトンでもない景色なんだろうな
たまにだったらこの雨もまた一興なんだろうが
ここはどうやらこの天気が当たり前のようだ
この分厚い雲は晴れる気配が全く無い

信号の全く無い道
ガードレールすら無い
みんなは100キロ以上出してバンバン飛ばしていく
その横で牛やら羊やらが悠々と眺めている

目的地まで200キロ程
その8割は一回も停まる事は無い
日本だったらとんでもない距離をあっという間に着いてしまう



お昼前に次の街
ロトルアに着いてしまった


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    ふらふら何処かへ酒飲んで本読んで人と話してぼーっとして海に入って空飛んでバスに乗ってまたふらふら何処かへ、、何処へ?うーん。。とりあえずの試行錯誤継続鍛錬。

    2009年5月、日本を後にし、ゆっくりだけどそのうち加速予定。

    未熟ながらもなんとか自分の言葉で世界を書き起こしたい。ただいまその道中。


    name : LAN
    now : Quito ( Ecuador )
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