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魔法の街

20120106







オーランドという街はハッキリ言って直前まで知らなかった
きっと日本でもあまりメジャーではあるまい

でも、

『ディズニーランドがある街』

と、言えば、あー!、となるかもしれない


ウォルト・ディズニーさんが初めにディズニーパークを作った場所
元々は航空機やら軍事産業の盛んだった工業都市だった所が
それをキッカケに一気に全米でも世界でも屈指のリゾートパーク地となった


ディズニーワールドパーク
ユニバーサルスタジオパーク
シーワールドパーク、、、等等


あまりパークに詳しくない僕でも聞いた事があるのが
ほぼ全部盛り込まれている


まず観光客と見てわかると

「パーク行った?」

と尋ねられる、別名『パークタウン』


ここを本拠地にしているNBAのチームは

『オーランドマジック』

まさに魔法を叶えてくれる街なのだ
 














そんな街に間違って入り込んだ僕達貧乏旅人


泊まる所もやっぱり街中やパークが密集している場所から
随分と外れたモーテルです




モーテルといっても車で乗り付けた訳じゃない

ニューヨークから三台のバスを乗り継いで
しめて32時間かけてやってきた僕達は
さらに市内バスを乗り継いで近くまで行き
6車線の大通りを重いリュックを背負って横切り
歩いて辿り着く



こんなふうに書いたら
何だかとんでもないモーテルに泊まったようになってしまうので
彼等の為に弁明しておけば、モーテル自体は随分としっかりしていて
毎日ちゃんと掃除がやってくるようなホテルみたいだった


僕はモーテルというモノには初めて泊まった

映画のサイコに代表されるように
どうしても一時期のアメリカのホラーの舞台になっていて
モーテルに対するイメージは『怖い』というモノだったが
それはキレイに払拭された






















さて、このオーランドに僕達は一週間いる予定である


直前まで知らないと言っておきながら
一体この暴挙はなんであろうか

まさかパーク巡りをするのか
いや、まさか

パークに行きたいオーラをムンムンに出し
ウルウルした目で見てくるジュンコには申し訳ないが
ここはまだ始まったばかりの旅、
ハッキリと『節約』の選別をさせていただく



と、そこまで強引に言っているのに
じゃあ一体なんだというのか

その理由は至ってシンプル















カメラ屋さんへ行く事

















実はニューヨークにいる間に
ジュンコのカメラが少し傷んでしまっていた

まだ旅が始まったばかり
僕達の大事なカメラ、これが無いと大変だ

これからのルートを考えると
南米にアフリカに
一体どこでしっかりとした部品が手に入るかもわからない

そうでなくても一刻も早く直したい



という事で、

カメラの修理の期間も考えて
既に取ってしまっていた南米行きのフライトまでの期間目一杯
どこかに留まる必要があり
マイアミよりも物価が安そうなオーランドに白羽の矢がたった訳だ


こんな身勝手でどうしようも無い理由で
住んでいる人達や楽しみに行っている観光客達には
本当に申し訳無いのだが
何故かオーランドの主はそんな僕等を見放さなかった
























僕達にとって一番大事な事は
カメラの故障が一週間以内に直るかどうかだった

深部がやられてて部品取り寄せになったら大変だ



着いて荷物をばらしてからすぐに僕達は外に出る

一応ニューヨークを出る時に調べていた
一つのカメラ屋さんに向かう


勿論バスで












ここオーランドに来て一番感じた事
それはまさにアメリカは車社会である事

大きな道をびゅんびゅんと車は走っていく



そんなこの街オーランドにも一応市内バスは何本も走っているのだが
何しろアメリカンスケールだ
長い距離を走ってくるからやってくるのはバカみたいに遅いし
スピードも遅いに加えて駅も結構あるから車でハイウェイ10分の距離を
一時間はみないといけなくなってしまう



それでもバスを使うのが旅人だ!



と、意固地に叫ぶしかないのが悲しい




20120107 (6)




















とはいっても、バスを利用する人は意外にいる

偏見のつもりはないのだが
やはり昔の移民か特にキューバ系の顔をよく見かける


そのバスの中で繰り広げられる遣り取りが一筆に値する経験だった


まずは席の譲り合いが必ず行われる
毎駅起こると言ってもいいくらいだ

若者は老人へ
男性は女性へ

別に今の日本はそんな精神が無くなってしまった何て言うつもりは無くて
ただただ色んな街を見てきて
ここまで積極的な譲り合いが行われているのを見たのが
初めてだったのでショックだったのだ


さらに


バスの前部分は車椅子の人が上手く乗れるように
日本でいう優先席が設置されていて
座席が列になっているのではなくて大きな空間になっている

人々は向かい合うように座る事になるのだが
必ずそこで井戸端会議のような世間話が繰り広げられる


これは何度もバスに乗って必ず見た


初めは隣同士が話し始め
次の駅で乗ってきた人が話に加わって
気がついたら全員が参加してる


それは何も老人とか限定ではない

移民も白人も老若男女問わず
バスの運転手も参加するんだからスゴイ




車社会の中のバスも悪くない

























辿り着いたカメラ屋さんは結構広くて
品揃えもあってかなり期待がもてそうだった






が、





残念ながらカメラの修理はやっていないそう

いきなりの壁、、


うーむ、とうなってみると
店員さんが一つの名刺を手渡してくる



「ここは修理やってるからここに行ったらいいよ」













この名刺が指し示す場所


こここそ僕達のオーランド滞在を最高にしてくれる
魔法の場所だった




20120107 (5)











大都会

20120104









キアラちゃんの日本語は本当にスゴイ
と思ったらやっぱり一緒に住んでいるフラットメイトは日本人だし
仕事先も蕎麦屋さんにラーメン屋さんと日本づくしで渡り歩いてきたみたいだ

今の仕事先『BIRDLAND』も
よく日本人の観光客がやってきて対応に困るから
日本語の喋れる人の求人があってそこに応募したのだという


それでまだ日本に一度も行った事が無いからビックリ
というかニューヨークから出た事が無いのだそう





生粋のニューヨーカーとニューヨークを
日本語を喋りながら歩くというのもまた新鮮で楽しかった

特に何処に行った訳では無いが
話をしているだけで十分楽しかった



20120104 (3)






色々とニューヨークを案内してくれたお礼に
お昼をご馳走するという事になったが
連れていってくれたのは前に働いていた蕎麦屋さん

この蕎麦屋さんが手打ちでしっかりとしていたのでビックリ
お客さんも近くのビジネスマン達やマダムで一杯だった


日本を出る前に蕎麦屋さんで働いていた経験があって
何も出来ないくせについつい構えて見てしまうのだが
それでも十分満足した

僕の舌が肥えてるとは言わないが
ちょっとしたアメニティとかメニューの品揃え
店構えとかを見て確かにしっかりとした所に見えた


世界の物が何でも集まるニューヨークだからこそ
ここまでのクオリティが出せるんだろうなあ

最後にはしっかり蕎麦湯まで出た



20120104 (2)






















アーサーの快適なお家に
親切なキアラちゃん

もうここに一ヶ月でも二ヶ月でも居たい



そうでなくてもニューヨークは本当に世界の首都と言われるだけの
大きさと魅力があった

アーサーとキアラちゃんも言ってみれば
その密度の中で僕達が出会えたとも言える



モントリオールののんびりした場所から
突然の大都会にやってきたから初めは不安ばかりだった
実際にオノボリさんみたいに上を見上げっぱなしだった

けど、見上げていると
本当に宝箱をひっくり返したような
キラキラしたショーウィンドウの中にいるようで
不安を抱いていた事を忘れてしまった



出会いや物や
色んな可能性が満ちている場所

それが都会なんだと再認識




まだまだ見切れていない

けど満足感はある

そしてまた来ようという気にさせる




それがニューヨークだった



20120104 (4)






















僕達はまだ不慣れなリュックのパッキングを済ませ
アーサーとサラへの感謝の手紙を書き置きして家を出る



僕達がこれから乗るバス

そのターミナルへ



そこはタイムズスクエアからはまた離れていて
都会の裏側という感じですっかり光は届かない

でも人は行き来していて
黒い影と白い息がコントラストを描いている
















僕達はここからバスを三台乗り継いで
常夏フロリダの中のテーマパークの街オーランドへ向かう




きっとこのちょっと肩をすぼませて
そんな自分の殻から目を潤ませて上を見上げるような事は無くなるだろう

そんなちょっとした切なさに対して
少し名残惜しさを抱きながら

僕達も今年最後になるだろう白い息を吐く




20120104 (1)


















ニューヨーク観光?!

20120103






ニューヨークで出会った7人
みんなそれぞれがバラバラの場所に散って行って
僕達だけがマンハッタン島に残った


僕達はみんなが集まっていた中心街から離れて
北のハーレムエリアにあるコロンビア大学近くにやってきた

その場所はまた今までと違う雰囲気を持っていて
違うニューヨークの顔を見せてくれた


何故そんな場所へやってきたか
それはまたある出会いによる









僕がフランスのパリからモントリオールに向かった時
ジュンコは日本に戻る前にスペインとポルトガルを回った

その時に泊まっていた宿の部屋が一緒になったある夫婦がいた

アーサーとサラ

随分と話が盛り上がったらしく
ジュンコがスカイプで電話を掛けてきて
スペインのバルセロナの三人とサテライトで乾杯した



そんな彼等は今バラバラの学校で勉強をしている
サラはアナバーという所に住んでいて
アーサーがニューヨークのコロンビア大学にいる

ジュンコとサラはよく連絡を取り合っていて
僕達がモントリオールに居る時に訪ねてくるという話もあった
結局それは叶わなかったが
今回は僕達がニューヨークに行くというので
また連絡を取り合っていたのだ


残念ながら再び予定は上手く噛み合わなかったのだが
新年を夫婦で過ごすというのでアーサーがサラの家に行くその間
なんとアーサーの家に滞在していい、というではないか!!





勿論会えないのは残念だが、、、!

という話だ





僕に至ってはスカイプでしか話した事はないというのに

やはり彼等も旅をしているというのは
またこういう時に旅人に対するイメージが違うのだろう

自分も日本に帰ったら多分に恩返しをしなくてはいけない







と、






心に戒めながら扉を開けば
なんとも素晴らしい家では無いか
となってすぐに心が緩んでしまうダメな自分

僕達のモントリオールの家よりも
広くて綺麗で機能的

まあ、そんな所比べても仕方ないのだが






























アーサーとサラの好意に元気づけられて
僕達は再びニューヨークの摩天楼へ繰り出した



冬のニューヨークは寒さが厳しいと聞いていた

年越し、外で9時間待つというので随分と警戒していたが
今年はそうでも無くてカウントダウンの瞬間も
マイナスにいっていなかったらしい


が、今日から俄然その牙を向き始め
ビルの隙間を向ける風が頬を突き刺す

ただでさえみんなが去って寂しい所だというのに




それでも僕達は歩く




何故なら










実はまだゆっくりニューヨーク観光なるものが出来ていないからだ











みんなと居る時はみんなとの時間もある
なかなか自分勝手には動けないだろう

そういう事で残された2日で観光名所を回ろうという寸断


例えば、

ニューヨークの摩天楼の写真



20120103 (1)




昔から有名なのはエンパイアステートビルの上の展望台
しかし近年ロックフェラーセンターにも展望台が出来て人気という


という事で僕達は登った
(値段に一瞬の躊躇はあったものの、、)










僕達はただひたすら撮り続けた
今までなかなか発揮できなかった写真熱を
ここで全て出し尽くしてしまうように

、、か、払った金額の元を取るんだという卑しい精神のせいかも



20120103 (2)



兎に角、三脚を立てアングルを決め
いやこうじゃない
また移動して三脚をセットしてカメラを置き
シャッターをきりきり
はてまたこっちもいいじゃないか、、



20120103 (3)



牙を向いたニューヨークの寒風を全身に浴びながら
約2時間頑張り通した



20120103 (4)



下りのエスカレーターでの二人は
そこだけ冷凍庫の中にいるような震え方をしていた




それはそれは都会の真ん中で
こんな過酷な事をするものか、というものであったが
その満足度は十分すぎる程で

僕達はまた二人でさらにそれを共有して
やっぱり写真をこれからも頑張ってとっていこうと
心に誓ったのだ
























色んなやりきれていないニューヨーク観光をするつもりが
そこであっという間に時間がなくなってしまって
(単純にアーサーの家が居心地が良すぎて
 スタートが遅れただけというのもあるが)
すっかり夜になってしまった


どこに行くでも無くタイムズスクエア周辺をウロウロ


そこで、元日にみんなでいった老舗ジャズバー
『BIRDLAND』の事を思い出す

あそこいにいた日本語がペラペラなキアラちゃん
前回はあまり喋れなかったしちょっと顔を出そう





彼女が働いているかは定かでは無かったが
重い扉を開ければちゃんと彼女が受付に座っていた






少し話せばやっぱり興味ある同士話が弾むもので
すっかり営業時間中にまで話が及んでしまって
オーナーが少し怒ってしまった

さすがに申し訳なくなったので帰ろうとする

けれどもそれだけでは何とも後味が悪い
明日、最後のニューヨーク、キアラちゃんと過ごすのも悪くない
むしろ生粋のニューヨーカーであるキアラちゃんと
街を最後散歩して去るのが最高ではないか



訪ねてみれば仕事前時間があるというので
是非一緒に遊ぼうという事になった









結局ニューヨーク観光はロックフェラーの展望台しか出来なかったが
僕達はただ『去る日』だった明日を
また楽しみな日として迎えられる喜びを受け止めて
ウキウキでコロンビア大学まで帰った




20120103 (5)









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    ふらふら何処かへ酒飲んで本読んで人と話してぼーっとして海に入って空飛んでバスに乗ってまたふらふら何処かへ、、何処へ?うーん。。とりあえずの試行錯誤継続鍛錬。

    2009年5月、日本を後にし、ゆっくりだけどそのうち加速予定。

    未熟ながらもなんとか自分の言葉で世界を書き起こしたい。ただいまその道中。


    name : LAN
    now : Quito ( Ecuador )
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