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理由付け

20120217







くる日もくる日も朝から仕事


鈍りきった身体にムチを打つ
毎日決まった時間に(しかも早朝暗い間に)起きる事自体
いつ振りなんだろう

でも、自然と身体は言う事を聞いてくれる


汗水垂らす

というのは身体を元気にするらしい
美味しい食事も手伝って
心身共にすっかり弓場農場のリズムに染まっているようだ

心地が良い

初日の仕事中に思った逃げ出したくなるような気持ちは
あっという間に何処かに消え去っている



20120217 (1)




自転車で旅をしているニシムラさんは
もう一年もここに滞在している

ニシムラさんと同じく既に貫禄すら出ているカオルさん
僕と同じように日本から西回りで世界を回ってきて
弓場農場に辿り着き既に半年

パラグアイのペンション園田で出会った大学生二人
タイヘイ君にタクヤ君も僕達と同じ時期に弓場農場へやって来た

見るからに身体を動かす事が好きそうな二人は
ふざけ合いながらも楽しく弓場での時間をこなしている


僕達がいる間、

同じ様にペンション園田で一緒になった
ショウ君にサヤカちゃんも数日だけだったけど
一緒に汗を流した




旅人同士、旅とはまた違った日常を
同じ様な思いでクワをふりふり話をしながら楽しんだ




20120217 (2)



















朝から仕事をするといっても一日中では無い
夕方4時には大体仕事は終わる

そうなれば後は自由時間


初めはそんな時間に終わったとしても
朝から身体を動かし続けて
バテバテで何も出来ないだろうなんて思っていたけれども

さて、実際に身体がそのリズムにハマると
むしろ調子が出てきて身体は『もっと』なんてせがんでくるのだ









仕事が終わると僕達はまずお風呂に向かう





ここで大事なのは『シャワー』では無く『お風呂』という事


世界中色んな文化があれど
大概、バスタブという文化は見当たらない
お湯を溜めてゆっくりつかるというのは
日本独特の文化といっても過言では無い

全く無い訳ではないが安宿なんかにそんなモノはある訳もなく
僕はこの旅に出てゆっくりと湯に浸かる経験など
台湾で友達に連れていってもらったスーパー銭湯くらいである



が、ここは日系の方が暮らす弓場農場である



そう、本当に『お風呂』なのだ!

桶も椅子もある
水もお湯もバシャバシャ出る

椅子に座りながら身体をゴシゴシなんて
本当に久しぶりで毎日お風呂に行くのが楽しみになる



旅中、シャワーとは気が滅入る作業である

大概お湯は出ないし水量も心許無いのが大半
しかもシャワーだけだしヘッドも固定である
脱衣所は狭かったり汚かったり
だから足の裏などしっかり洗えないし
タオルで拭くのも気が引けてしまう

そしてそうもたもたしている間に
ばっちり身体は冷めてしまって寒い思いをする

だからどうしても2日に一度とか
今日はあんまり汗かいてないからいいやとか
先延ばしにしてしまう


そんな日々がずっと続いていたものだから
座りながらゴシゴシ
頭に思いっ切りお湯を浴びせる
この快感はたまらない

しかも弓場農場は大きな共同体だから 
風呂場もちょっとした銭湯のような広さがあって伸び伸び出来る
お風呂も家のお風呂ではなくて銭湯の大きさ


年単位でこびり付いた垢もこれなら落とせる
その日の昼間についた泥土などは問題外

お陰様で仕事中に泥んこになるのなんか全く躊躇せず
思いっ切り飛び込んで行けた












お風呂が終われば洗濯


弓場農場では大きな洗濯場がある
大人数の洗濯をするのだから当然であるが
僕達もその場所を使わせてもらえる

タイミングがよければ洗濯機も乾燥機も使える

初めは洗濯板でゴシゴシ
それから洗濯機にぶちこんで

身体の垢同様、旅中手洗いで済ませていた服や
デニムの様な手洗いではなかなか洗えないものも
すっかりキレイにさせていただいた




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そして洗濯が終われば夕食の6時まで
大概僕達は食堂の前で野球やバトミントンをやったりした



20120217 (4)



すっかりキレイになると
また身体を動かして汗泥にまみれようとする

服も身体もキレイになるとリセットされたような気分になる
それがどうも『汚れる準備万端』と判断されるようだ

そうなると自然と身体も軽くなって
十分身体は農作業で動かした筈なのに
走り回る




20120217 (5)





そうして夕食の角笛が鳴る



折角お風呂に入ったのに
また汗だくになって身体はアツイ

火照った身体に冷たい茶を流し込んで
山盛りの食事をモリモリ食べる

身体は十分動かしているから
本当に毎度美味しく沢山食べる






お風呂でいつでもキレイに身体を洗えるし
洗濯場でいつでもキレイに服を洗えるし
食堂でいつでもたらふく食事を食べれるし

何の心配も無いから毎日思いっ切り活動出来る







食事が終われば寝るまでやっぱり自由時間

大概そのまま食堂に居て
お茶でも飲みながらみんなと話をする

はたまた、食堂ではWiFiが使えるから
パソコンを持ってきて調べものなんかしたり


そんな事をしているといつの間にか日が暮れてくる
そうすると自然とあるテーブルに人が集まってくる


お酒を飲んでみんなと楽しく話をするのが大好きな
弓場農場の現オーナーの弓場恒雄さん


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サトウキビの蒸留酒ピンガを飲みながら
テーブルを囲んで笑い合う


20120217 (6)



その日その日によってメンバーは入れ替わる
何だか弓場農場の中にあるバーのような場所



20120217 (8)



週末は大人数が集まり
ちょっとした宴会の様な事になったりもする

僕達が行った時はちょうど南米でカーニバルの時期で
夜にみんなで地元のカーニバルに
連れて行ってくれた事もあった


20120217 (9)









程良くお酒も回ればもう一日
一秒たりとも逃さずまるっきり満喫した様なモノだ

ベットに入れば毎日気持ち良く
眠りの世界に入っていけた



何と居心地の良い日々だろうか



20120217 (10)






























でも、僕達はここを出ていく決心をした

たった10日だったけれども










リオのカーニバルの日が迫っていたのだ







別に絶対に行く必要は無い
それは旅をしてきて余計に感じる事だ


世界中の観光地を回れる訳は無いのだから
何処かで諦めなくてはいけない所が出てくる

だから旅をしていると
自然と固執する気持ちが薄れてきたりする

思いっ切り自分勝手な欲望を叶えようと
世界を飛び出してきたのに
その先にあるのは諦めというのもまた不思議な話なのだけど


だから有名なリオのカーニバルだろうが
行く必要は無いとは思っている訳である

ただ、何か理由が無いとここを出るタイミングを逸するのだ



もう身体は完全に弓場農場のリズムに染まっている
これでは本当にこのままずっと居る事になりかねない

別に居たって構わないし事実良い日々を過ごせている
ここ弓場農場は実際に元旅人でそのまま住み
家族を持った人も居るのだ



でも、この時はやっぱり出る理由を探していた

そういう事を考えるのはまた次の機会
僕は今先に進むべきだと思っていたようだ

リオのカーニバルはそんな自分の中で
格好の理由だったのだろう











僕達はまだまだ居続けたいという気持ち
それを大事にしてこの理想郷を後にする



20120217 (11)













誤魔化しの無い場所

20120215












理想郷の様な弓場農場







新鮮な食材達を弓場農場のお母さん達が美味しく料理する

角笛の合図に呼ばれて食堂の席に座れば
その豪華料理をたらふく食べる事が出来る

三食きっちり

しかもお皿を流し台に持っていけば
お母さん達が洗いまでしてくれる


僕達は食堂に戻ってお茶を飲んだり
夜だったらピンガと呼ばれる
サトウキビの発酵酒を飲む事だって出来る



それらが全部『タダ』で出来るのだ



食事も支給
お酒も支給
タバコまで支給

さらには生活する部屋まで支給される












天下の回りもの『お金』


資本主義と言わず、発明されてから人類の歴史上
社会というシステムを支え続けてきたモノが
表向きここには存在しない

そんな共同体が存在するのか
日本ではにわかに信じがたいが
実際僕達はここに10泊して一銭も使う事が無かった

『使わ無かった』

というよりも
もっと正確な表現があるとすれば

『使う場所が無かった』

といえる


全てはこのコミュニティの中で
生産と消費が順繰りに行われ
『お金』という中間媒体を必要としていない




生活する為に仕事をしてお金を手に入れ
そのお金で生活に必要な物を手に入れ
その生活を維持する為にまた仕事をする

社会とはその歯車の上に成り立っている


そのサイクルから僕達は
この共同体の中に入って抜け出した

一度抜け出すと
生活する上でいつもつきまとう
一つの大きな支柱『金銭感覚』という物を
知らず知らずの内に忘れ去ってしまう

少し大げさに言ってしまえば、子供の頃から教え込まれる
殆どの物はお金によって『価値』というモノを測られ
お金を手に入れる事によって欲しい物が手に入る
というこの『金銭感覚』から初めて開放される

人生で初めてのような身体の軽さを覚えたりする











理想郷の様な場所、弓場農場










ただ、『理想郷』であって『楽園』とは違う


楽しむだけの場所では無い
ここは人々が生活をしている場所で
あくまで社会の一部分である共同体なのだ

共同体の中では先の様な開放感があるけれども
全くもってこの場所が世界の社会と距離を置いて
存在している訳では無い


ここ弓場農場には本もあるしテレビもあるし
インターネットもある
社会との関係を断つ事無く
むしろしっかりとコネクションを持っている

子供達は勿論学校に行っているし
留学をしている人達も居る


その為にはやはりお金を必要とする
社会との関係を保つ為の中間媒体としてのお金



さらに云えば

共同体としてお金という中間媒体を必要としなくなったとしても
生活に必要な物は必要な物である

それは人が生を全うする為には
必要なサイクルシステム
何もしないで遊ぶ訳にはいかない





だから自分達で食べる物は頑張って作らなくてはいけない
自分達が生活する場は頑張って作らなくてはいけない

そして外との関係を保つ為の物を作らなくてはいけない


ここは楽園では無く理想を追求した『農園』なのだ



20120215 (1)











自分が出来る事を












ここには強制というものは無い

でもみんなが出来る事をそれぞれがこなしている
そうしてこの理想の農園を守っている


ある人はトウモロコシ畑を担当し
ある人はマンゴーを、そして米やオクラや

畑だけでは無い

それらの食物を社会へ出荷する為の
パッキングや運搬する人
勿論自分達用に料理をする人達

さらには弓場農場内のインフラだって
ソーラーシステムを作ってみたり家を建てたり


それぞれが役割分担をして
弓場農場という小さな社会を回している


僕達もその共同体に入った以上何か出来る事を
小さいながらも歯車の一つとしてやらなくては
いけないのである

強制では無いにしても
僕達には必要な事なのである



それにしても不思議な事に
ここに来てみると『何か遣りたい』という気分になるのである






ちょうど旅をしていて

『仕事をしたい』
『何かケジメになるような日々を送りたい』

と思っていたというのもある


常にダラダラした日々を送っていたつもりでは無いのだが
どうしても日本と向き合っていると
この旅の日々というのは何故か引け目を感じてしまうモノだ

そんな旅や旅人のイメージを払拭したい
というつもりではいつもいるのだがなかなか難しいモノだ



ただ、そうで無いにしても落ち着かないものである

何もしていないのに
ただ食事を食べさせて貰い、自由に好き勝手やって寝て
そしてまた新しい一日を迎えるなど
どんどんと肩身が狭くなって逆に辛いというモノだ


この感覚も、こびりついた『金銭感覚』によるものだろうか

『タダより高い物は無い』

物を手に入れるにはそのものの価値に対する
何かしらの対価が必要になる
その手段がお金であるという


でも、やはりそれは弓場農場である
お金はそこには存在しない

僕達はその代わりとして『労働力』を提供するのだ


20120215 (4)







勿論飛び入りの僕達だから専門知識を持っている訳では無い
農園の人達のお手伝いをするのだ
ようは小作人として農園に住み込みで働く
という形になる


農園の仕事を手伝う代わりに他の全ては支給する


というのが弓場農場と旅人の間に交わされる契約である










簡単に手伝うと書いたが
果たして農園の仕事は想像以上にキツイ


前もって聞いてはいたので十分覚悟してきたつもりだったが
初日に一気に体力を使い切り
心の中で、

「勇んでやってきたはいいもののこれが毎日続くのか、、
 あと、何日やればこれから開放されるのだろうか
 来たからには一ヶ月でも居たい何て言った手前
 すぐに出るなんて出来ないし、、」

なんて思いながらクワを振っていた


20120215 (2)





シーズンによって収穫するものは変わってくるので
仕事内容も当然変わってくるのだが
僕達が行った時はちょうど色々な物の収穫時期の境目だったらしく
殆どが『草刈り』だった

悲しいかな確かに重要な仕事であるにはあるが
とても地味でそして何より辛い仕事だった



トウモロコシやオクラや芋や
色んな畑の雑草取りをした


もう見事な直射日光の元
汗だくになりながらの作業

こんな大層な作業をして
嵐なんかがやってきて一気にもっていかれたら
確かに愕然としてしまうよな

農家の人達の苦労を身に染みて感じるのである






仕事はまだ日が昇る前から始まる
何故ならその体力を奪っていく太陽の光をなるべく避ける為だ

朝の6時



20120215 (3)



農場中に響きわたる角笛の音が聞こえる
朝食の合図だ


まだ朝日にも染まりきっていない暗さの中
みんながゾロゾロ食堂に集まる

そこにはご飯に味噌汁にちょっとしたおかず
和食だけではなくて
パンも手作りジャムもヨーグルトもある


それを食べ終わって少し一息、とはいかない
みんな作業着に着替えて食堂の前に集合する

するとその日の仕事が割り振られる
男共は大概トラクターの後ろにくくりつけられた
荷台に乗り込む事になる

クワやら水筒やら必要な物を積み込んで
ガタガタと目的地の畑に向かう


そこからはひたすら作業だ


振り上げたクワに付いてきた土が目に入ろうが
クワを握る手にマメが出来ようが
直射日光が降り注いで真っ黒になろうが

前に進み続けなくてはいけない


実際はそんなスパルタでは無いし
調子が悪かったら勿論休んでもいいのだけれども
何だか久しぶりの労働で肩に力が入るものだ



朝の7時くらいから
12時の昼食休み一時間を挟んで
夕方の4時くらいまで

僕達はみっちり働く










でも、



20120215 (5)




それだけ汗を流したあとの



20120215 (6)




食事はやっぱり最高に美味しい









何も知らないに等しかった農業の事

オクラがどんなふうにして生っているのか
そんな事想像した事もなかった

作業を通して色んな事を知る

その知った物達が食卓に載ってくる
今まで当たり前の様に見ていた
様々な食材達が違ったふうに見えるモノだ







植物だけではない



ある日には僕達は豚の解体を見る機会があった

豚小屋は普段みんなが行かない建物の裏の方にある

折角だから見てきたらいい
教えられて向かうと一匹の豚が出されていて
本当に悲鳴の様な鳴き声を上げている

周りの豚も今から何が起こるのか分かっているようで
大声を上げている


20120215 (7)



「大丈夫、彼は豚の解体のプロだから
 豚も苦しまないよ
 下手な人がやったら何度もナイフを刺さなきゃいけなくて
 すごく苦しんで大変な悲鳴を上げる
 あの悲鳴を聞くのは本当に辛い」


そう豚小屋の前で見ている僕達に教えてくれる
言い終わらない内にナイフは豚の心臓を突く


あっという間の出来事だった
暴れる豚の合間を縫う神業

豚の悲鳴は明らかにその瞬間変わった
力みまくっていた声はすっとその力を無くし
すーっと鳴き声が消えていく

見てみると心臓から血がまさに吹き出して
地面を赤く染めていく

豚は足に力が入らないのかフラフラして壁にぶつかる
そして最後には自分の血に滑って倒れ込む
顔を赤い地面に押しつけ

「これは何だ?」

という感じで自分の血を舐める

そうしてだんだんその目を閉じて
動かなくなってしまった


20120215 (8)






すぐに解体場へ連れていかれ
手際良く裁かれていく


20120215 (9)



さっきの言葉がよみがえってくる

「豚は苦しまない
 彼はプロだ」

変な動物愛護の生易しい言葉には聞こえない
実感を持って、彼が苦しまないで良かった
そう感じた


あっという間に僕達のいつも見られる
肉屋さんでみる形に分けられていく


20120215 (10)





そうしてその日の夕食や次の日の食事に
その肉が食卓に載ってくるのだ




20120215 (11)














自然、


『頂きます』


という言葉にも力がこもる




黙祷にも想いを馳せる




そして



汗水出し切った身体中に
彼等が染み込んでいく



















これが弓場農場のサイクル




そして、

社会ではお金に隠される事がある
生きるというサイクルの生が見れる場所



理想郷というよりも


もしかしたら


誤魔化しの無い場所


というべきかもしれない





20120215 (12)











理想郷

20120211








僕達の次の行き先

『弓場農場』





何も通称では無い
ユバノウジョウという訳でも無い

しっかりと漢字でこう書く


ブラジルで漢字
日本で聞いたらきっと『?』が
頭の上に一杯ついた事だろう


この弓場農場とは

書いてそのまま弓場さんの経営される
ブラジルにある大農園の事である












ここの存在は南米に入る前から聞いていた


この旅のかなり初期
もう二年も前の東南アジアで出会った
旅友マミちゃん

僕達よりも早く南米を回っていた彼女に
愛二が連絡して南米の話を聞いたところ
イチオシで出てきた名前がこの『弓場農場』だった

当初一年くらいで世界一周をする予定だったマミちゃんは
旅の後半にここに行き着き
結局後の予定を全て押し倒してここに半年も居たのだという


その事実を聞いただけでも惹きつけられてしまうが
当然マミちゃんはさらに魅力的な情報を
惜しげも無く出してくる



















その中でも最大の魅力は『食』であろう



20120211 (1)





旅をしていると
なかなか食べたい物を食べれなかったりする

その最たるは日本食


やはり日本に育った以上
日本食は恋しくなるものである

だが、旅をしていて思うのだが
日本食のキーはその独特の調味料にある

醤油は世界的な地位を確立したものの
それ以外はまだまだである
味噌に至ってもこれは殆どまだ知られてすらいないに等しい

だからみりんやらめんつゆやら
そんなものは期待出来無い
あったとしてもすんごく高い




そんな中にあって
純和食がしっかり朝昼晩三食
ビュッフェ形式で食べ放題な場所がある

なんて言われたら
もう口中からヨダレが出てくる



20120211 (6)







さらに、だ






それが『タダ』と言われたら

きっと旅人でなくても
ヨダレがもう口の中に収まらないに違いない
(いや、やっぱり食いつくのは旅人か)



20120211 (4)





















そんな魔法の様な場所、弓場農場とは果たして



一家族がある特定の農作物を耕している訳では無い

数家族(今は全部で50人程)が共同生活をしながら
色んな物を作り、街に野菜などを売りながら
自分達はほぼ自給自足で生活している
言ってみれば『共同体』の事を指す



20120211 (2)


20120211 (3)




何故、日本食なのか
むしろ何故ここに漢字の共同体が??


20120211 (5)



理由は単純、
弓場さんとは昔ブラジルにやってきた
計画移民の子孫の方達なのである



関西のある村

昔、皇族の方達が狩りを楽しむ狩り場を
管理していた一族というので苗字が『弓場』とおっしゃるらしい

その村の一団が
パラグアイの所でも少し触れた
政府が南米諸国と結んだ計画移民の流れにのって
やってきたのが始まりだという


パラグアイのイグアス移住区同様
この弓場さん達に与えられた土地は
それはそれは酷いものだったらしい

ジャングルを切り開きながらまずは自分達の村を築き
その作業の合間に周辺のブラジル農園主に頼んで
小作人をしながら少しずつ少しずつ蓄えを増やしていったという


それから数十年、数々の紆余曲折を経ながら
今では一大農園主となって多くの人を抱えるまでになっている

自分達の生活基盤を築いただけでは無く
土地を開発したという事で地域への貢献も甚だし

弓場農場の前を走る大きな幹線道路
そこや近くのアリアンサ村などに
日本人の名前がついた道がいくつも通っている






そんな偉大な先祖達の精神を引き継ぎ
今でも畑を耕しながら共同体を守り続けている

ここに生活している人達は殆どがキリスト教徒だが
ただそういうだけではないだろう事がある



みなが集まる弓場農場の中で一番大きな建物、食堂
食事の時間前に角笛を戦の前かのようにボー!とならすと
方々に散っている人々がぞろぞろと集まってきて
何となく決まっている自分達の席に座る

ざわざわ話をしていると


「黙祷!」


という言葉を、弓場農場を管理されている
矢崎さんという方が発する

その言葉が壁に跳ね返る前に
食堂中は一気に静かになり
黙祷という言葉は大人数の騒ぎの中で発せられた筈なのに
キレイに響きわたる


思い思いの事を考える
中にはただ黙っている人もいるかもしれない

でも確かにみんなが一日の中で同じリズムを取る瞬間


そうして黙祷が終わると

弓場農場内の誰かが丹精込めて作り上げられた
食材達を使った山盛りの料理達へ笑顔で向かう



20120211 (7)




昔よく議論が交わされた古き良き社会主義の求めていた
『理想郷』の様な営みがここで実現しているような錯覚を覚える


ブラジルでの弓場農場の名称は

『 Communidad Yuba 』

まさに共同体


事実、会計係りというのもおり
何か欲しいモノがあったら服でも電化製品でも
全て申請して『お小遣い』を貰う形になるという

だから自然ここには『給料』というものも存在しないと云う

それぞれが自分の出来る事をやり
みんなで生活の基盤を支え
そうしてみんなで子孫を守っていく







そう、だから


美味しい美味しい食事も
『タダ』という訳なのだ






本当に理想郷が具現化したような場
社会主義者なら諸手を上げて喜びそうな場所

でも、きっとこの規模だから成り立っているんだろうな



弓場農場に居て感じた事は
みんなで汗を流してみんな美味しい物を食べて
食堂でお酒なんて飲みながらみんなで祝い事をし
盛んな芸術活動も全部手作りで

そうやって大人達は充実な日々を送っているようだった

確かに子供達はちょっと物足りなそうな雰囲気は
ある人はあったけれども

それでも一つの共同体として地位を確立しているのだから
ここは確かに理想郷といえるのかもしれない













それはマミちゃんもその一員として迎えられたのだろう
一週間のつもりが半年も居続ける事にもなる訳である



旅行で来る場所では無いのだ
体験する場所なのだ

共同体なのだ

一員として日々を過ごさない限り
ここに来る意味は無いのだろう




勿論マミちゃんから話を聞いて
ここにはまとまった時間居たいなあ、という気持ちがあったが
その理由が実際にやって来てすごく身に染みて分かった



20120211 (9)

















勿論食事を一緒にタダで食べる事が
一員になるという事で無い

みんながやれる事をそれぞれが精一杯やる


僕達、飛び入りの旅人達は

食事を食べさせていただく為に
やっぱり僕達自信も出来る事を
この共同体の為にするのである



それを次回のブログで紹介したいと思う




20120211 (8)













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Profile
    ふらふら何処かへ酒飲んで本読んで人と話してぼーっとして海に入って空飛んでバスに乗ってまたふらふら何処かへ、、何処へ?うーん。。とりあえずの試行錯誤継続鍛錬。

    2009年5月、日本を後にし、ゆっくりだけどそのうち加速予定。

    未熟ながらもなんとか自分の言葉で世界を書き起こしたい。ただいまその道中。


    name : LAN
    now : Quito ( Ecuador )
    latest update : 20120816
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